歯科用インプラントおよび補綴物市場、2027年に141億米ドル到達予測

インプラントは、仮歯やブリッジを支えるための人工歯根で、人体に適合するチタンなどの材料で作られており、失われた歯の代わりとなり、修復物を支えるために顎に設置されます。歯科インプラントは強固な基盤を提供し、歯を失った人に理想的な選択肢となります。補綴歯科治療では、感染歯の診断と治療、クラウン、ブリッジ、インプラント、入れ歯を使った欠損歯の再建が行われます。また、近年、補綴物におけるCAD/CAMなどの技術的進歩により、歯内療法よりも永続的な解決策を提供します。また、歯科インプラントや補綴物は、口腔内の欠損を修復するためにも使用されます。

歯科用インプラントおよび補綴物市場は、2022年の99億米ドルからCAGR7.2%で成長し、2027年には141億米ドルに達すると予測されています。同市場の成長は、審美歯科に対する需要の増加、ライフスタイルの変化や不健康な食習慣、消費者の意識の高まりや審美性への関心の高まりが要因となっています。しかし、歯科インプラントのコストが高く、償還が限られていることや、歯科ブリッジに関連する歯を失うリスクから、市場の成長をある程度制限することが予想されます。

プレミアムインプラントセグメントが最大シェアを占める

価格別に、市場は、プレミアムインプラント、バリューインプラント、ディスカウントインプラントに分類されます。2021年は、プレミアムインプラントセグメントが最大シェアを占めました。これは、主に米国、ドイツ、日本などの先進国での採用率が高いことに起因しています。

タイプ別に、歯科用ブリッジが最大シェアを占める

タイプ別に、市場は、デンタルクラウン、デンタルブリッジ、デンチャー、アバットメント、ベニア、インレー&オンレーに分類されます。2021年は、歯科用ブリッジが最も大きなシェアを占めています。これは、歯科用ブリッジが単歯のインプラントに代わる費用対効果の高い代替品であり、複数の歯の欠損をカバーすることもできるためです。一方、歯科修復処置にブリッジを使用すると、欠損した歯の周囲の骨が劣化するリスクがあり、ブリッジにより歯垢がたまり、歯周病にもなりやすいことが、同セグメントの成長を制限する要因となっています。

施設別に、病院・診療所が大部分を占める

施設別に、病院と診療所が2021年の市場シェアを占めました。インドや中国などの発展途上国の歯科診療所や病院数の増加は、市場で活動するプレーヤーに有利な成長機会を提供することが期待されます。

アジア太平洋地域は、2021年に最高のCAGRを記録

地域別に、市場は、北米、欧州、アジア太平洋、ラテンアメリカ、中東およびアフリカに分類されます。アジア太平洋地域の市場成長は、主に高齢者人口の急激な増加、医療観光の繁栄、美容歯科の需要増によって牽引されています。

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