クラウドパフォーマンス管理の市場規模、2027年に39億米ドル到達予測

クラウドパフォーマンス管理の市場規模は、2022年の15億米ドルからCAGR17.6%で成長し、2027年には39億米ドルに達すると予測されています。同市場は、ネットワークパフォーマンスを支援することで、自動アップグレード、製品開発・展開の迅速化に役立ちます。クラウドの自動スケーリングは、予期せぬ使用量の急増に対応するためにコンピューティングパワーをスケールアップすることが可能です。

COVID-19のクラウドパフォーマンス管理への影響

クラウドコンピューティングモデルは、本来、需要の変動を処理するように設計されており、適切に実装されていれば、COVID-19危機によって引き起こされた需要の増加をサポートすることができます。しかし、この変化を実現するために十分な容量を確保しているプロバイダーはほとんどありませんでした。自社の強みと適応力を示すことができるプロバイダーは、コラボレーションや会議サービスを低価格または無料で提供したり、バーチャルリアリティなどの新しいテクノロジーの力を発揮してバーチャル会議をよりリアルに運営したり、通信プロバイダーと新しいパートナーシップを結んで通信クラウドの提供を拡大したりすることができます。クラウドプロバイダーは、こうした機会を活用することで、クラウドベースのデジタルワークが標準となるような効果を与えることができます。クラウドサービスプロバイダーは、需要がもたらす課題を認識しておく必要があります。リモートワークはもちろんのこと、ライブミーティングに代わるデジタルイベントやストリーミングサービスは、さらなる需要に拍車をかけます。クラウドサービスは、遠隔地や少ない人数での運用を維持する必要があります。サプライチェーンは、中国など時勢の影響を受けた地域の製造施設における供給不足の影響を受けます。ストレステストが行われていないクラウドサービスは、こうした脅威に対処する準備ができていない可能性があります。

牽引要因:クラウドのセキュリティとパフォーマンスを効率的に管理する必要性

犯罪者や海外の敵対者、テロリストによるサイバー攻撃を捜査する主要な連邦機関であるFBI(連邦捜査局)によると、サイバー侵入はより一般的になり、より危険で巧妙になっています。シマンテックの2018年インターネットセキュリティ脅威レポート(ISTR)によると、2017年のマルウェアの亜種は6億6994万7865個に増加し、2016年の亜種数の2倍以上となりました。Atlas VPNチームによると、新しいマルウェアサンプルは2月に22%減少し、893万個になり、3月は2%減の877万人でした。一方、2022年第1四半期に新たに発見されたマルウェアの脅威数は2911万にとどまるものの、4月に新たに発見された565万個のマルウェアサンプルを合わせて、2022年に発見されたマルウェアサンプルの総数は13億4739万個となりました。こうしたセキュリティ上の脅威や脆弱性の増大により、クラウドプラットフォーム上で効率的にセキュリティ対策を実施する必要が高まっています。

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