データセンターラックの市場規模、2027年に66億米ドル到達予測

データセンターラックの市場規模は、2022年の44億米ドルからCAGR8.7%で成長し、2027年には66億米ドルに達すると予測されています。これは、耐久性に優れたラックの採用、コロケーションやデータセンターのホワイトスペース施設への導入の急増、サーバー密度の向上、データセンター投資の増加、データセンターラックアーキテクチャの採用、ネットワークサービスを効率的に処理するためのソフトウェア定義データセンター(SDDC)の導入、重要インフラの非効率性に対処するためのデータセンター最適化の取り組み、などによるもので、データセンターラックメーカーに十分なビジネス機会をもたらすと考えらえます。

COVID -19 のデータセンターラック市場への影響

COVID-19は、多くの業界の事業継続に影響を及ぼしています。この変化と課題を克服するために、効率的なサービスを最適化し、同時に新しい需要に対応することが、データセンターの戦略上の必須要件となっています。需要の大幅な増加には、2つの主要な要因があります。1つは、多くの企業や機関が在宅勤務に移行していることに伴うコンピューティング能力の必要性です。世界経済において、デジタルインフラはかつてないほど重要なものとなっており、テレビ電話、遠隔医療、eコマース、eラーニングなどのデジタルアプリケーションの利用が増加し、同時にオンラインゲームやビデオストリーミングなどのエンターテインメントも増え、データ容量のニーズが急増しています。2020年3月11日、データセンターサービスプロバイダーのDeutsche Commercial Internet Exchangeは、フランクフルトで9.1Tbps以上のデータスループットを達成し、世界新記録を打ち立てました。

牽引要因:43U~52Uのラック高セグメントの需要

組織全体のスペース制約の高まりにより、より多くの収容のためにラックサイズが大きくなっています。48Uラックの採用が、市場の成長を牽引すると予測されます。47Uラックは、ほとんどのサーバーブランドと互換性があり、これらの背の高いラックは、タワー型と19インチラックマウント型の両方のサーバーを同じユニットに収容できる柔軟性を備えています。背の高いラックは通気性が良く、ケーブルマネジメントのためのスペースも確保できます。

中小規模データセンターの高い成長予想

2万平方フィート以下のコンピューティングスペースを持つデータセンターは、中小規模セグメントに含まれます。このデータセンターには、通常1~800のラックが設置されています。中小規模のデータセンターは、既存のスペースを最適に利用する必要性に迫られています。企業は、限られたスペースに複数のサーバーを配置することで、より高いデータ負荷に対応できる高密度データセンターへと移行しています。また、高密度な施設でさらなる冷却をサポートするために、特殊な筐体が必要となります。専用ラックの必要性から、中小規模データセンターにおけるラックソリューションの採用が進むことが予想されます。

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