IT資産処分の市場規模、2027年に235億米ドル到達予測

IT資産処分の市場規模は、2022年の155億米ドルからCAGR8.7%で成長し、2027年には235億米ドルに達すると予測されています。エネルギー効率の高い製品へのシフトやBYODの定着といった要因が、IT資産処分市場の成長を促進しています。

牽引要因:テクノロジーの進化とBYODトレンドの統合

組織は、さまざまな業務プロセスの効率と効果を向上させるために新しいテクノロジーを採用しています。しかし、残念ながら、多くのテクノロジーベースの製品やサービスは、その潜在能力を十分に発揮することなく、新しいバージョンに置き換えられています。さらに、データセンターの統合、仮想化、クラウドへの移行が進むことで、不要なIT機器が生まれ、廃棄する必要が生じます。また、リモートワークが一般的になったことで、ほとんどの企業が職場でBYOD(Bring Your Own Device)を受け入れています。

抑制要因:包括的なIT資産処分ポリシーの欠如

コンピューター、タブレット端末、携帯電話、デジタル記憶装置などのIT機器は、現代の組織にとって不可欠で貴重な資産です。したがって、交換やアップグレードの必要性、あるいは単に時代遅れ、余剰、冗長となったという理由でこうした機器を処分することは、保護すべきデータや情報が漏洩する可能性があることから、複雑なプロセスとなっています。また、機器は再利用やリサイクルされる可能性から、法律に従い、環境に配慮した方法で安全に処分する必要があり、IT資産の処分に関する標準的なポリシーが必要になります。しかし、予算面の問題から、優先的に資産処分のプロセスを開始することができないケースが多く見受けられます。

市場機会:オークションサイトでの古い機器の販売拡大

処分すべき資産の在庫が増加していることを世界中の買い手が知ることができれば、中古機器市場は回復する可能性があります。中国、インド、中東の景気減速により、これらの市場における中古資産の供給が増加し、アフリカや南米などでは需要が増加しています。古い資産を売却するために、さまざまなオークションサイトが作られています。これらのサイトは、オークション事業部を通じて中古資産をオークションにかけ、幅広い顧客基盤である世界中の買い手と引き合わせます。この仕組みは、顧客のニーズに応じて、会場でのオークションやオンラインウェブキャストを選択することができます。例えば、Facebook Marketplace、Amazon、eBay、Swappa、Gazelle、NextWorthなど、様々なオンライン販売マーケットプレイスがあります。

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