粒子線治療の市場規模、2027年に10億400万米ドル到達予測

粒子線治療の市場規模は、2022年の6億7,700万米ドルからCAGR8.2%で成長し、2027年には10億400万米ドルに達すると予測されています。市場成長の主な要因には、光子線療法と比較して粒子線治療が持つさまざまな利点、世界的な癌の有病率の増加、臨床試験における粒子線治療の採用拡大、粒子線治療センターの増加などが挙げられます。中国、インド、ブラジル、南アフリカなどの新興市場は、市場参加者に有利な成長機会を提供すると考えられます。

牽引要因:粒子線治療が提供する優位性

近年の、粒子線治療における技術的進歩により、メーカーは、低侵襲で放射線量や副作用が少ない、効果的に制御された粒子線治療システムを開発することができました。

粒子線治療、特に陽子線治療には、従来の光子線治療と比較していくつかの利点があります。技術の進んだ製品を採用する成熟市場を中心に、これらの利点が市場の成長を後押ししています。

また、スポットスキャニングやモーショントラッキングなどの技術的進歩により、粒子線治療の適用領域が拡大しています。スポットスキャニングは、周囲の健康な組織の被ばく線量を大幅に低減し、リアルタイムモーショントラッキングは、臨床医がターゲットを常に放射線ビームの軌道に乗せることができるため、制御された治療を実現することができます。これらの要素を考慮し、主要な市場参加者は、既存製品のアップグレードや技術的に高度な新製品を発売するために、継続的に研究開発活動に注力しています。

世界的ながん罹患率の増加

癌の有病率の増加は、世界中で粒子線治療(陽子線治療と重粒子線治療)の需要を促進する重要な要因となっています。米国がん協会によると、2021年には米国だけで約190万人が新たにがんと診断されると予想されています。世界がん研究基金インターナショナルによると、2021年に世界で新たに登録されたがん患者は1930万人と推定されており、この数は2035年までに2400万人に増加すると予想されています。

陽子線治療システムに関連するさまざまな利点(高精度&放射線制御、副作用リスクの低減、正常組織の放射線被曝の最小化)は、小児がん症例に最も適した治療選択肢となっており、市場拡大の要因となっています。米国では、2021年に0~14歳の小児で新たに1万2,690件のがんが診断されると推定されています(出典:米国がん協会)。同様に、小児に陽子線を使用した場合の生涯医療費総額は、従来の放射線療法と比較して少なくなります。このことが、小児がん症例への採用をさらに後押ししています。

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