MBR (膜分離活性汚泥法)の市場規模、2026年に49億米ドル到達予測

MBR (膜分離活性汚泥法)の市場規模は、2021年からCAGR8.3%で成長し、2026年には49億米ドルに達すると予測されています。アジア太平洋地域や南米など新興国におけるMBR需要の増加は、水不足の深刻化、浄水需要の増加、廃水の質の向上などが要因として挙げられます。

COVID-19がMBR市場に与える影響

MBRは、自治体、繊維、食品・飲料、製薬、石油・ガスなど、さまざまな最終用途産業で使用されています。一方、最終用途産業は、現在進行中のパンデミックの多大な影響を受けています。労働力不足、物流の制約、材料の入手困難、その他の制約が、業界の成長を鈍化させています。

牽引要因:処理水のための高度な廃水処理技術への需要

MBRは、都市や産業廃棄物に多く含まれる懸濁物質、病原菌、細菌、窒素などの水の不純物を処理することができる新しい技術で、既存の活性汚泥法(ASP)や移動床式バイオフィルムリアクター技術よりも効果的な廃水処理が可能です。MBR膜は、中空糸膜、平板膜、多管膜などを、PVDF、PE、PESなどさまざまな高分子材料で作られており、一般に精密ろ過(MF)、限外ろ過(UF)、ナノろ過(NF)、逆浸透(RO)に使用されています。また、従来のシステムよりも汚泥濃度が高く、リアクター容積が小さいため、汚泥の発生量が少なくなります。さらに、固体滞留時間(SRT)が長いため、生物学的処理が向上します。MBRシステムは、排水を再利用するため、環境中の新たな微量汚染物質の拡散を回避することが出来る技術です。

抑制要因:MBRの性能を低下させる膜のファウリング

膜のファウリングとは、溶解した粒子や物質が膜に付着し、目詰まりを起こすことです。膜の孔が汚れると流れが悪くなり、膜の性能と寿命が低下するので、メンテナンスの必要性が高くなります。また、目詰まりによりエネルギー消費量が増加し、フラックスが低下するため、システムの運転コストに悪影響を及ぼす可能性があります。MBR膜は、ウールやブレードなどの繊維で目詰まりを起こし、予定外の手作業が必要になることがあります。中空糸膜の場合、バックフラッシュによって汚濁を除去することができます。さらに、次亜塩素酸ナトリウムなどの酸化性薬品やクエン酸などの有機酸を用いた化学洗浄も行われます。膜のファウリングを低減するためには、排水の前処理と定期的なメンテナンスが必要になります。

市場機会:高品質な排水への需要

各国の排出基準に関する厳しい規制により、高品質な排水の需要から、MBRシステムの需要が高まっています。MBRは、生物学的廃棄物や、3mm以下の大腸菌などの細菌を除去することにより、優れた品質と一貫した排水を提供します。また、活性汚泥法における汚泥の固化不良の問題を克服し、規制を遵守した効率的な性能により、世界的にMBRの採用が進んでいます。このため、石油・ガス、食品・飲料、製薬、自治体など、さまざまな最終用途でMBRの市場機会が創出されています。

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