薬物治療モニタリングの市場規模、2026年には27億米ドル到達予測

薬物治療モニタリング(TDM)の市場規模は、2020年の16億米ドルからCAGR9.4%で成長し、2026年には27億米ドルに達すると予測されています。同市場の成長は、臓器移植の件数の増加、多くの治療分野でのTDMの使用、精密医療への嗜好の高まり、TDMに関連する研究開発への注目、免疫測定機器の技術的進歩などが主な要因となっています。一方、高額な設備投資が必要であることや、小規模な病院がTDMサービスを提供することに消極的であることが、市場の成長を制限する可能性があります。

COVID -19が薬物治療モニタリング市場に与える影響

COVID-19の発生は、薬物治療モニタリング市場を含む、医薬品、診断薬、医療業界のあらゆる側面に影響を与えています。Scottish Biologic Therapeutic Drug Monitoring (TDM)サービスのデータによると、パンデミック発生以降、TDM検査が減少しています。例えば、2020年4月には、主に外来のキャンセルが原因で、アダリムマブの検査が75.6%減、インフリキシマブの検査が36.2%減となっています。同様に、生物学的製剤を使用している患者の通常のケアや疾患のモニタリングのパターンが崩れ、疾患や有害な臨床反応の可能性が増すことが考えられます。

また、製造施設が閉鎖されたことにより、サプライチェーンが寸断され、リクルートが減少しました。さらに、COVID-19パンデミックの回復期であった2021年に、治験施設へのアクセスが制限されたため、臨床試験の再開は引き続き困難な状況となりました。この遅れは、2021年の治療薬モニタリング市場全体の成長にマイナスの影響を与えると思われます。COVIDの新しい亜種の暴露により、薬剤の有効性を特定および評価するため、新しい臨床試験に対する需要が増すと考えられます。

牽引要因:精密医療への関心の高まり

精密医療とは、遺伝子、環境、ライフスタイルなどの個人差を考慮した、病気の治療と予防のための進化したアプローチです。精密医療では、病状や病歴に基づいて、患者に完全に適合した薬剤を選択します。これは、すべての疾患領域で行われていますが、とくに、がん領域で最も進んでいます。

現在、がん患者は、システムバイオロジー、腫瘍の分析、薬理学的妨害がない場合とある場合の遺伝子発現データなど、患者のパラメータに基づいて行われた研究に基づいて、混合薬による治療を受けています。このアプローチは、現在さまざまな場面で試されており、腫瘍やその他の疾患領域における薬物療法に改革をもたらす可能性があります。TDMは、この新しい治療法を発展させるために、非常に価値のある仕組みです。

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