組み込み型アンテナシステムの市場規模、2027年に84億米ドル到達予測

組み込み型アンテナシステムの市場規模は、2020年の32億米ドルからCAGR14.9%で成長し、2027年には84億米ドルに達すると予測されています。同市場の成長を促進する主な要因としては、モノのインターネット機器への採用が増加していること、IoTアプリケーションにおけるLPWA(Low Power Wide Area)ネットワークの需要が増加していること、などが挙げられます。

COVID-19の組込み型アンテナシステム市場への影響

COVID-19の影響で、世界的なロックダウン、労働力や原材料の入手困難などにより、大手企業の製造部門は支障をきたしており、多くの製品の発売や開発が延期されています。その後、COVID-19の影響は軽減されつつあり、今後もさらなる改善が期待されています。

牽引要因:IoT機器への組み込みアンテナの採用の増加

家庭用および産業用のさまざまなスマート製品が利用できるようになったことで、IoT(モノのインターネット)エコシステムは急速に成長しています。IoTの応用分野には、スマートホーム、スマートグリッド、産業用インターネット、コネクテッドカーなどがあります。様々なアプリケーションで使用されるIoTモジュールの小型化に伴い、IoT機器に複数の無線技術を搭載する需要が高まっています。組み込みアンテナは小型であるため、IoTソリューションの小型化設計のための低周波アプリケーションに最適な選択肢となります。そのため、多くのIoTアプリケーションからの埋め込みアンテナの需要が高くなっています。

2025年までに、世界で215億台のIoTデバイスとの接続が導入され、そのうち50億台がセルラーIoTユニットに相当し、毎年10億台のペースで増加すると予測されています。セルラーIoTは、セルラーネットワークのユビキタスな展開を利用することで、IoTシステムをグローバルに展開するための最速の道筋を提供します。資産追跡デバイスからスマートメーター、スマートシティセンサー、健康監視システムやアラームまで、セルラーIoTインフラは、必要なときに必要な場所ですべてのデバイスが接続されるためのリーチを提供します。

IoTデバイスや接続の増加が予想されることから、小型で信頼性が高く、低コストのデバイスを早急に開発する必要があります。ウェアラブルやトラッカーなどの多くのアプリケーションでは、外部アンテナを搭載できないため、従来の外部モノポールまたはダイポールアンテナを使用することができません。そのため、組み込み型アンテナの需要は今後数年間で成長を続けることが予想されています。

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