走行追尾型の衛星端末の市場規模、2026年に428億米ドル到達予測

走行追尾型の衛星端末(SOTM:SATCOM on the Move)の市場規模は、2021年の177億米ドルからCAGR19.3%で成長し、2026年には428億米ドルに達すると予測されています。SATCOM機器は、商業および防衛産業における通信に不可欠な要素です。

通信用途の低軌道(LEO)衛星や衛星群の配備により、世界中でその需要が高まっています。他にも、Ku帯およびKa帯の衛星の需要の増加や、軍事・商業分野の用途に使用される自律走行車やコネクテッドカーの増加、カスタマイズされたSATCOM-on-the-moveアンテナの必要性などが、市場の成長要因として挙げられます。

COVID-19によるSATCOM機器市場への影響

COVID-19パンデミックは、世界各国の経済活動に大きなダメージを与えています。同時に、システム、サブシステム、コンポーネントなどのSATCOM機器の製造にも影響が出ています。SATCOM機器は、衛星からの適切な成果を得るために非常に重要なものです。しかし、サプライチェーンの混乱により、当面の間、製造プロセスが停止しています。製造活動の再開は、COVID-19の暴露レベル、製造工程の稼働レベル、輸出入規制などの要因によって異なります。また、受注はしていても納期が確定していない場合もあります。

牽引要因:電子制御式フェーズドアンテナの使用増加

商用車、軍用車、列車、船舶などの移動体向け通信ソリューション(OTM)の需要拡大に伴い、電子制御式フェーズドアンテナ(ESPA)の使用が増加しています。電子制御式フェーズド式アンテナは、軍用車両や列車、船舶などのプラットフォームが、移動中でも衛星リンクを追跡・維持できるアンテナです。このフェーズドアレイには、電子的に仰角を、機械的に方位を調整するハイブリッドビームステアリングが採用されています。アンテナ端末のステアリングは衛星リンクの獲得に大きな役割を果たすため、ESPAを使用して機械的な動きを排除しています。

抑制要因:SATCOMアンテナを支えるインフラにかかる高コスト

地球局のインフラの開発・維持にかかる高コストは、同市場の成長を制限する大きな要因です。必要なコンポーネントのほとんどは、カスタムメイドまたはCOTS(Commercial Off-the-Shelf)ベンダーから購入するのが一般的で、どの場合も高額です。また、アンテナやその部品の設計・開発・製造には、訓練されたスタッフによる作業や、高い技術が必要とされます。また、システムのバリューチェーンのうち、研究開発、製造、システムインテグレーション、組み立ての各段階で多額の投資が必要となり、市場拡大の障壁となっています。

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