免疫組織化学(IHC)の市場規模、2026年に33億米ドル到達予測

免疫組織化学(IHC)の市場規模は、2021年の23億米ドルからCAGR7.7%で成長し、2026年には33億米ドルに達すると予測されています。市場成長の主な要因は、高齢者人口の増加とそれに伴う慢性疾患や感染症の有病率の上昇、IHCの技術進歩、IHC検査に対する償還の有無などです。一方、市場の主要なプレーヤーによる統合が進んでいることが、今後、市場の成長を抑制すると予想されます。

牽引要因:高齢者人口の増加とそれに伴う慢性疾患や感染症の流行の拡大

先進国や発展途上国における高齢者人口の増加は、IHC市場の成長にプラスの影響を与えます。世界的な高齢者人口の急増に伴い、加齢に伴う疾患の有病率も大幅に増加することが予想されます。OECDによると、米国に住む高齢者の数は、2019年には5,400万人に達しており、その他の先進国でも、同じように増える傾向が見受けられます。加齢に比例して病気を発症するリスクも高まっており、老年人口の増加により、世界全体で疾患の有病率が高まることが予想されます。このことが、診断用途のIHC市場の成長を促進すると考えられます。

抑制要因:高度な統合

2020年の免疫組織化学市場は、-F. Hoffmann-La Roche AG(スイス)、Danaher Corporation(米国)、Agilent Technologies, Inc. (米国)の上位3社で、約70%~80%のシェアを占めると予想されます。

免疫組織化学市場では、抗体の特許切れが大きな課題となっています。F. Hoffmann-La Roche AG(スイス)やMerck(ドイツ)が製造・販売している一次抗体の中には、特許切れが間近に迫っているものがあり、これらの市場プレーヤーの全体的な収益と利益率の低下が考えられます。その上、各国政府の価格上昇圧力や研究開発の縮小などの課題にも直面しています。これらの課題を克服するために、大手市場のプレーヤーは、革新的な特許製品を持つ中小規模の市場プレーヤーを買収することで、新しい市場をカバーするための大規模な金融・流通プラットフォームを獲得しています。

市場機会:個別化医療の需要の高まり

非小細胞肺がん患者に対する個別化医療は非常に効果的であることが証明されており、その利用は将来的に増加することが予想されます。免疫組織化学の技術は、可能な限り完全かつ正確な腫瘍の組織学的サブタイプ分類を行い、治療方針の決定を、予測的な免疫組織化学と関連するバイオマーカーの評価によってサポートします。さらに、変異タンパク質(BRAF V600EやIDH1 R132Hなど)を検出する免疫組織化学アッセイが利用できるようになったことで、分子生物学的検査の代替や補助にも役立っています。これらの技術は再現性が高く、技術的にも解釈的にも複雑ではなく、比較的安価に入手できるため、現代のがん治療において貴重な新しいツールとなっています。多重および変異特異的な免疫組織化学検査法の開発は、個別化医療や標的治療の観点から、より優れた実用性を提供する重要なイノベーションです。

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