業務用冷凍機器の市場規模、2026年に433億米ドル到達予測

業務用冷凍機器の市場規模は、2021年の320億米ドルからCAGR6.2%で成長し、2026年には433億米ドルに達すると予測されています。業務用冷凍機器市場では、大幅な省エネ効果が期待できることや、ハイドロフルオロカーボン(HFC)やハイドロクロロフルオロカーボン(HCFC)などのオゾン層破壊物質を段階的に削減する規制が実施されていることから、自然冷媒を使用したシステムへの移行が予測されています。また、NH3/CO2二元冷凍システムは、食品加工や低温物流施設に適していることから、需要が拡大すると考えられます。これらの利点には、低い運転コスト、低い資本コストとコンプライアンスコスト、最適な食品品質、スループットの向上などが挙げられます。

COVID-19の業務用冷蔵機器市場への影響

パンデミックは、業務用冷凍機器市場のバリューチェーンに打撃を与え、2020年を中心に影響が及ぶと思われます。COVID-19は、旅行・観光業、製造業、建設業、航空業などの分野だけでなく、その他の産業分野にも大きな経済的影響を与えました。また、ホテル・レストラン、スーパーマーケット・ハイパーマーケット、コンビニエンスストア、ベーカリーなどの最終用途分野にも影響を与えました。コロナウイルスの蔓延を防ぐために、多くの国で厳しいロックダウンや外出禁止令が出されたため、深刻な影響を受けています。

牽引要因:冷凍食品や加工食品の需要拡大

食品加工分野では、農業から物流に至る多面的なバリューチェーンの中で、食品を生産し、加工し、世界の何十億もの家庭に提供するため、機器やソリューションが必要となります。世界の人口は増加傾向にあり、所得の増加や付加価値の高い製品へのシフトを反映して食生活の嗜好が変化しているため、このセクターの重要性はますます高まっています。都市人口の食生活の変化に伴い、生鮮・加工フルーツ・野菜の世界的な需要が高まっています。新興国での可処分所得の増加により、生鮮・加工青果物の需要が増加しています。また、冷凍食品は、世界中で日々の食生活に欠かせないものになりつつあります。さらに、発展途上国の急速な都市化と生活水準の向上により、加工・包装食品の需要が高まり、業務用冷凍機器の売上増につながっています。

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