低侵襲手術器具の市場規模、2026年に289億米ドル到達予測

低侵襲手術(MIS)器具の市場規模は、2021年の202億米ドルからCAGR7.4%で成長し、2026年には289億米ドルに達すると予測されています。同市場の成長は、ASCにおける先進的なロボットの導入の増加、世界的な外科手術の増加、開腹手術に対するMISの優位性などが要因となっています。

COVID-19が低侵襲手術器具市場に与える影響

COVID-19パンデミックは、世界中の医療のあり方を大きく変えました。COVID-19患者の入院率の増加に伴うプレッシャーにより、COVID-19患者の治療のために多くの病院や診療科が再編成されることになりました。その結果、病院のベッドや医療従事者など、限られた能力や資源をCOVID-19患者の治療に充てるために、世界各国で多くの選択的手術がキャンセルされたり延期されたりしました。

さらに、集中治療のリソースが再配分されたことで、心臓手術の提供にも大きな影響が出ています。Society of Thoracic Surgeons(STS)のデータベースを総合的に分析したところ、COVID-19パンデミックの第一波で、米国の心臓手術件数は半分以下に減少し、ニューイングランドと中部大西洋地域で最大の減少が見られました。心臓外科のサービスは、COVID-19の患者を病院で管理すると同時に、緊急手術を提供し続けるために、集中システムへの構造改革が行われました。これらの措置はCOVID-19患者の集中管理を支援する上では有益でしたが、選択的心臓手術の遅れが将来的にもたらす結果を考慮すると課題が残ります。心臓の合併症を持つ患者は、進行性の疾患を抱えている可能性が高く、携帯型器具、手術用スコープ、切断器具などを用いた低侵襲治療が必要になる可能性があります。2019年から2020年にかけて、心臓手術の処置数は大幅に減少しましたが、この遅れから生じるバックログにより、パンデミック後の2021年には処置数は増加すると予想されます。これにより、低侵襲手術器具市場の需要がさらに高まると考えられます。

牽引要因:増加する外科手術の件数

世界各国で長年にわたり、外科手術の件数が増加しています。WHOの2019年の推計によると、毎年約2億3500万件の大規模な外科手術が行われています。外科手術数の増加は、世界的に高齢者人口が急増していることと、慢性疾患の有病率が高まっていることに起因します。高齢者層は、慢性疾患を発症するリスクが高いと言われています。このような疾患に対する感受性の高さから、高齢者は患者層全体の中で重要なセグメントとなっています。また、整形外科疾患、心臓血管疾患、眼科疾患を発症しやすいため、これらの疾患のほとんどで外科的介入が有効な治療法となります。そのため、高齢者人口の増加に伴い、様々な外科的処置やインターベンション処置の需要が高まると予想されます。

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