持続的腎代替療法の市場規模、2026年に17億米ドル到達予測

持続的腎代替療法(CRRT)の市場規模は、2021年の12億米ドルからCAGR7.3%で成長し、2026年には17億米ドルに達すると予測されています。AKI(急性腎障害)の増加、AKIを抱えるICU患者の増加、敗血症の発生率の上昇、間欠的な血液浄化に対するCRRTの臨床的優位性の高まりなど、さまざまな要因が市場の成長を後押ししています。さらに、技術的に優れた製品の開発・商業化に注力している主要企業の存在、CRRTに関する政府の取り組みが、市場成長を促進すると考えられます。

COVID-19によるCRRT市場への影響

COVID-19パンデミックは、CRRT市場に大きな影響を与えています。COVID患者数の急増は、その重症化率の上昇とともに、腎臓障害の発生率の増加を生む可能性があります。このため、COVID-19患者の呼吸器感染症に次いで、AKIが新たな医療問題となっています。パンデミックの影響で、腎代替液の需要は大きく増加しています。COVID-19患者におけるRRT(院内急変対策チーム)の需要は、過去の米国の人口と比較して5倍に増加しています(出典:American Society of Nephrology, 2021年)。国際腎臓学会の2020年の論文によると、中国やイタリアなどの国ではAKI率が29%と高いことが報告されています。COVID-19感染によるAKI発生率の上昇を抑制するためには、持続的腎代替療法(CRRT)を早期に開始することが重要です。

牽引要因:急性腎障害の発生率の増加

AKI/AKF(急性腎不全)の発生率が高まっていることから、CRRTの需要が増加すると予想されています。国際腎臓学会(INR)によると、全世界で年間約1,330万件のAKIが登録されていると推定されています。これにより、持続的腎代替療法の導入が急速に進むことが予想されます。また、高齢者人口が急増していることから、腎臓関連疾患の罹患率が大幅に増加することが予想されます。

阻害要因:CRRTの高額な処置費用

新興国の人々は価格に敏感なため、低価格の製品を好みます。発展途上国では購買力が低いため、高額なCRRTは多くの人々にとってはまだ手の届かない処置となっています。このため、先進国だけでなく発展途上国でもCRRTの需要と導入が制限されています。

市場機会:アジア太平洋地域・その他新興市場

中国、インド、ブラジル、メキシコなどの新興市場は、CRRT市場のプレーヤーに大きな成長機会を提供すると期待されています。Journal of Clinical and Diagnostic Research(JCDR)2018に掲載された論文によると、インドの重症患者100人を対象に実施された研究では、AKIは1,000人中17.3例観察されました。新興国での成長機会にするため、プレーヤーは、これらの市場でのプレゼンスを高め、多くの顧客の開拓につながる戦略的な開発に注力しています。これに加えて、欧州、日本、オーストラリアなどの成熟市場での競争が激化していることから、CRRT製品メーカーは新興市場に注目し始めています。

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