コーティング樹脂の市場規模、2026年に514億米ドル到達予測

コーティング樹脂の市場規模は、2021年の424億米ドルからCAGR4.0%で成長し、2026年には514億米ドルに達すると予測されています。市場の成長の主な要因は、建設業界や自動車業界からの需要の増加、インフラ分野への投資の急増、環境に優しいコーティングシステムの需要、消費者の購買力の上昇などが挙げられます。

COVID-19のコーティング樹脂市場に与える影響

COVID-19の発生により、塗料やコーティング剤の製造に使用される原材料の生産が妨げられています。インド、中国、日本、シンガポール、タイなどのアジア諸国は、塗料やコーティング剤の製造拠点であり、これらの原材料の主要な供給元となっています。APAC(アジア太平洋地域)における新型コロナウイルスの発生は、これらの原材料の供給に影響を与えています。

2020年4月には、多くの建設現場、政府の建設物、自動車のリファイン事業などが大打撃を受けました。小売業者も市場の停止を受けて、すでに発注済みの塗料・コーティング製品の大量注文をキャンセルしています。建設・建築活動の停止により、塗料・コーティング製品の販売が大きく制限されました。

牽引要因:粉体塗装技術の進歩

薄膜粉体(1ミリ以下)、UV硬化粉体、低温硬化粉体、高熱クリアコートに強い粉体の開発など、粉体塗装技術の進歩が市場を牽引しています。粉体塗料の材料やその独自の用途、高度な硬化方法などの技術的進歩により、熱に弱い基材への粉体塗装の利用が進んでいます。中密度繊維板(MDF)は、合成樹脂と木質粒子を組み合わせたパネルで、粉体塗料の中でも高い技術が使われています。MDFは、気孔率が低く、表面が均一であるため、粉体塗装に適しています。粉体塗装が採用されたMDF製品には、ドア、キッチン・バスキャビネット、オフィス家具、店舗什器、ディスプレイ、オフィスや家庭用の組み立て式家具などがあります。

抑制要因:原材料価格に左右される需要の変動

2010年から2020年にかけて、樹脂を製造するための原材料の不足が続きました。その原因は、原油価格の高騰とそれに伴う需給ギャップによるものです。その結果、エポキシ、ポリウレタン、アクリル、アルキド、ビニルなどの主要樹脂が、セルロース、フェノール、ビニルエステルなどの他の樹脂に置き換えられました。欧州の樹脂の市場価格は、世界の他の地域に比べて比較的高かったため、欧州のコーティング樹脂メーカーは、購買活動の再編成を計画し、最終的にはコーティング樹脂を他の原材料で代替することになりました。これらの要因は、コーティング樹脂市場の成長を妨げる事になりました。

市場機会:新興市場への投資

APAC、中東・アフリカ、南米の新興国では、大規模かつ長期的なプロジェクトでインフラ整備への投資が行われています。これらの国のコーティング樹脂市場は、北米や欧州の市場に比べて高い成長を見せています。コーティング樹脂の大手企業は、これらの高成長市場に多額の投資を行っています。特に中国とインドの市場は、これらの企業に顕著な機会をもたらしています。APAC、中東・アフリカ、南米の発展途上国では、所得や購買力の増加に伴い、建設、自動車、電気・電子、消費財、家電などの分野への投資が活発化しています。

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