腹腔鏡機器の市場規模、2026年に221億米ドル到達予測

腹腔鏡機器の市場規模は、2021年の123億米ドルからCAGR12.5%で成長し、2026年には221億米ドルに達すると予測されています。市場の成長は、開腹手術よりも低侵襲手術の導入が進んでいること、大腸がんの罹患率が上昇していること、腹腔鏡下での肥満治療の増加、腹腔鏡分野における技術の進歩などが主な要因となっています。また、新興国での医療市場の拡大や、腹腔鏡機器の性能向上は、市場関係者に大きな成長機会を提供すると考えられます。

COVID-19が腹腔鏡機器市場に与える影響

インディアナ大学の研究者によると、米国でパンデミックが発生した最初の6週間で、医療機関への訪問者数が約40%減少しました。また、2020年前半には、手術件数が約70~80%減少しました。2020年6月の調査研究によると、外来診察と非緊急手術は、1日あたり20件以上、1ヶ月あたり40件以上あったものが、2020年前半にはほぼゼロ件にまで減少しました。米国では、選択的手術が医療費収入全体の20%を占めるため、このことは医療機関に深刻な打撃を与え、腹腔鏡機器市場を含む外科機器市場にマイナスの影響を及ぼしました。

牽引要因:開腹手術から低侵襲手術への移行の増加

腹腔鏡下手術は侵襲性が低く、術前・術後のケアや入院期間などのコストを削減できます。また、出血量や術後の合併症も少なく、患者の回復期間も短くて済みます。一部の国では、低侵襲手術に健康保険が適用されるケースが増えており、患者も低侵襲手術を好む傾向にあります。全世界で年間約1500万件の腹腔鏡手術が行われていますが、今後も大幅に増加すると予想されます。外科手術市場では、腹腔鏡下大腸摘出術、腹腔鏡下虫垂切除術、腹腔鏡下鼠径ヘルニア修復術、腹腔鏡下子宮摘出術、腹腔鏡下肥満症治療術が約40〜45%と大きなシェアを占めています。

抑制要因:米国における医療機関へのメディケア給付金の減少

2012年8月、米国政府は、今後10年間の、メディケアへの支出を7160億米ドル削減することを計画しました。その医療制度改革の一環として、クリティカルアクセスホスピタル(CAH)とがん病院の中間報酬を2%削減することが発表されました。さらに、政府は、課税対象となる医療機器の国内販売に2.3%の物品税を課しました。業界関係者は、これらの改革が、米国で事業を展開する医療機器メーカーのキャッシュフローに悪影響を及ぼすと予測しています。このメディケア支出の減少は、医療処置の償還にも影響を与えると思われます。さらに、連邦政府や民間の支払者からは、腹腔鏡下手術は開腹手術に比べて償還額が少なくなっています。このことは、医療機器メーカーが新製品開発のための投資の確保を困難にし、技術的に高度な腹腔鏡手術機器の販売にも影響を与えると予測されます。

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