ペプチドがんワクチン市場、今後数年間北米が独占見込み

ワクチンの開発は、人類の健康システムに多大な影響を与え、いくつかの疾患による死亡率の大幅な低下をもたらしました。がんを含む慢性疾患の増加に伴い、その治療のための新しい標的治療薬の開発が求められています。最近では、研究者たちは、がんの治療において抗腫瘍反応を引き起こすためにワクチンを利用しています。

膵臓がんの治療薬としてプロベンジが迅速に承認され、市場で大きな反響を得たことで、がんの治療薬としてよりターゲットを絞ったワクチンの開発が急がれています。近年、ペプチドは、サイズが小さく、製造や開発プロセスがシンプルでコスト効率が高いことから、ワクチン候補として浮上しています。さらに、ペプチドは高い特異性と有効性を持ち、安全で忍容性が高いことが認められています。ペプチドの魅力的な物理的・化学的特性を活かし、研究者たちは様々ながんの治療のためにペプチドベースのワクチンを開発してきました。

現在、GV1001(Riovaxtm, Tertomotide)は、韓国で膵臓がんの治療に承認された唯一のペプチドベースのワクチンです。GV1001は、ヒトの酵素であるテロメラーゼ逆転写酵素(TERT)の配列を含む16アミノ酸のペプチドです。ほとんどのがんはTERTを高発現しており、GV1001を免疫することで免疫系を活性化し、がん細胞を認識・殺傷することを目的としています。現在、臨床試験中であり、各国での承認を目指しています。

これとは別に、ペプチドをベースにしたがんワクチンのカクテルが前臨床試験や臨床試験で存在し、有望な反応を示しています。ほとんどの薬剤が第1相、第2相の臨床試験に入っていることから、今後4〜5年のうちに、さまざまながんをターゲットにした複数のワクチンによって市場が活性化されることが予想されます。さらに、近い将来、市場では、複雑ながん細胞を標的としたワクチンの有効性と特異性を高めるために、他の従来の薬剤とワクチンを併用することが予想されます。

北米では新規治療薬の導入率が高いことから、今後数年間は北米が世界のペプチドがんワクチン市場を独占すると予想されます。また、がんの罹患率が高く、政府や民間企業による取り組みが盛んなことも、この地域のペプチドがんワクチンの成長を後押しするでしょう。さらに、ヨーロッパやアジア太平洋地域は、未開拓の機会が多いこと、原材料が安価であること、アウトソーシングサービスを提供する企業が増加していること、バイオテクノロジー産業が盛んであること、RandD分野への投資が増加していることなどから、潜在的な市場として浮上してくると思われます。

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