髄膜炎菌ワクチンの市場規模、2026年に45億米ドル到達予測

髄膜炎菌ワクチンの市場規模は、2020年~2026年にCAGR8.5%で成長し、2026年には45億米ドルに達すると予測されています。髄膜炎菌性髄膜炎は、グラム陰性菌である髄膜炎菌によって引き起こされる細菌感染症であり、菌血症(髄膜炎菌血症)、髄膜炎、細菌性肺炎などの感染症スペクトラムを含みます。

髄膜炎菌感染症は非常に稀な病気ですが、致死性が高く、治療せずに放置した場合、患者の50%が死亡するか、その後重篤な合併症を引き起こします。髄膜炎菌性髄膜炎では、細菌が脳や脊髄の内膜に感染し、大規模な風土病や流行病を引き起こす可能性があります。髄膜炎菌性髄膜炎は、喉や呼吸器の分泌物の飛沫に直接触れることで感染しますが、無症状の保菌者からも感染する可能性があります。

髄膜炎菌性髄膜炎の原因となる様々な細菌が増えてきています。髄膜炎を引き起こす最も一般的な細菌のタイプ、A、B、C、W、Y、などと、さらに、最近アフリカで報告されたXタイプもあり、今後は、より効果的な髄膜炎菌ワクチンが必要であると強調しています。

過去数十年にわたり、髄膜炎の症例は増加しており、髄膜炎菌ワクチンの市場を牽引する要因となっています。米国疾病管理予防センター(CDC)によると、世界では毎年約120万件の髄膜炎菌性髄膜炎が発生していると推定されています。髄膜炎の増加に対処するために、政府や規制当局がイニシアチブをとっていることが、市場の成長を後押ししていると考えられます。例えば、Defeating meningitis by 2030は、2018年の世界保健総会で、東地中海とアフリカ地域によって紹介されたプログラムで、研究・改善された制御活動を優先することで、髄膜炎予防に向けた戦略的ロードマップの開発に取り組んでいます。

タイプ別見通し

市場はタイプ別に、2価、4価、その他のタイプに分けられます。2019年は、4価の髄膜炎菌ワクチンが最大シェアを占めました。髄膜炎菌性髄膜炎から人々を守る新しいワクチンの承認が、この市場の成長を後押ししています。

年齢層別見通し

市場は年齢層別に、0〜2歳の乳幼児と、2歳以上の小児に分けられます。乳幼児の間で髄膜炎の発生率が高まっていることから、今後数年間は乳幼児セグメントが最も成長すると予想されています。欧州疾病予防管理センター(ECDC)によると、2017年のIMD(侵襲性髄膜炎菌感染症)の発生率は、乳幼児が最も高いと報告されました。

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