クラウドPOSの市場規模、2027年に99億米ドル到達予測

クラウド型POSシステムの市場規模は、2021年~2027年の間にCAGR22.8%で成長し、2027年には99億米ドルに達すると予測されています。クラウドベースのPOSソリューションは、クラウドの迅速なスケールアップおよびスケールダウンの考え方に基づいて開発されており、企業は自社や顧客のニーズに合わせていつでもサービスを追加・削除することができます。企業は使用するサービスに対してのみ料金を支払うため、従来のオンプレミス型POSシステムが必要としていた将来性やフェイルセーフの仕組みにかかる費用を節約することができます。さらに、クラウドベースのPOSソリューションのメンテナンスや維持管理はソリューションプロバイダーが行いますので、ビジネスオーナーは自分のコアコンピタンスに集中することができます。

小規模な企業の多くは、在庫管理、スタッフ管理、注文管理、顧客管理のためにクラウドベースの決済システムを導入しているため、この市場の成長は明るい見通しです。クラウド型POSシステムへのニーズは、消費者のモバイル決済や非接触型決済の利用が増加することで高まります。MasterCard Contactless Consumer Pollingの調査によると、2020年4月、米国では51%の顧客がおサイフケータイやTap-to-Go方式のクレジットカードなどの非接触型決済を利用しています。デジタル決済の人気上昇に伴い、小売業、レストラン、医療機関など、多くの企業が先進的な決済ソリューションの導入を進めています。顧客サービスを向上させ、市場での競争力を維持するために、これらの業界では、クラウド型POSシステムソリューションの導入が進んでいます。

COVID-19の影響分析

2020年の最初の第2四半期において、ビジネスやレストランの営業停止により、COVID-19は、クラウド型POSシステム市場の成長に軽微な影響を与えました。消費者は、買い物や支払いに非接触型の選択肢を得られることから、重要なものをオンラインで取得するようになりました。最近の調査データによると、2020年3月のインターネット注文は2019年3月よりも増加しています。オンラインショッピングの普及に伴い、モバイル注文とデジタル決済機能を統合したソリューションを取り入れることが事業者に推奨されています。クラウド型POSシステムは、マーチャント、ビジネスオーナー、小売業者が効率的に導入することで、大規模な在庫やその他のビジネスプロセスを管理するマルチペイメント&チャネルのニーズを満たすのに役立っています。

COVID-19パンデミックの悪影響は、各国の経済部門にも及び、製造業、自動車、小売業、航空業、接客業などに影響を与えています。その結果、急成長中のデジタル決済分野がダメージを受けました。店舗の閉鎖、旅行禁止、外食・映画・娯楽などの消費者支出の減少などから、デジタル決済が妨げられ、クラウド型POSシステムソリューションの需要が鈍化しました。

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