エンタープライズモビリティ管理の市場規模、2027年に696億米ドル到達予想

エンタープライズモビリティ管理の市場規模は、2021年から2027年の間にCAGAAR22.1%で成長し、2027年には696億米ドルに達すると予想されています。EMM(Enterprise Mobility Management)とは、モバイルデバイスや無線ネットワークなどのモバイルコンピューティングサービスの管理を目的とした、技術、プロセス、人材の集合体を指します。スマートフォンやタブレット端末の利用者の増加に伴い、これらのデバイスの活用のサポートを求める個人の数も増加しており、特に職場においては、EMMの重要性が増しています。従業員の生産性の向上、データの正確性の向上、デバイスの共有によるプロセスの効率化、コストの削減、優れた品質のサービスセキュリティ、顧客満足度の向上などが、EMMソリューションの主なメリットとして挙げられます。

企業の間では、エンタープライズモビリティは新たなトレンドとして注目されており、従業員に在宅勤務という選択肢を提供することで、業務の改善を目指しています。さらに、企業の運営コストの削減、作業の効率性の向上などが、エンタープライズモビリティの主な利点の一つです。エンタープライズモビリティを活用することで、多くの企業が特定のデータへのアクセスを規制し、さまざまなランサムウェアからデータを保護することが可能になります。

COVID-19の感染から従業員を防ぐ目的で、企業は従業員にリモートアクセスの代替手段を提供し、企業のインフラではなく、自宅で仕事ができる環境を用意することが求められています。従業員に在宅勤務の選択肢を提供することは、職場でのウイルスの蔓延を抑制するための賢明なステップです。世界的大流行の中、多くの企業がBYODプログラムを採用し、従業員が個人のデバイスを使って仕事ができるようにすることで、事業の継続性を確保しています。

コンポーネント別展望

市場は、コンポーネント別に、ソリューションとサービスに分けられます。ソリューションは、モバイルデバイス管理、モバイルアプリケーション管理、モバイルコンテンツ管理、アイデンティティ&アクセス管理、その他に分類されます。今後は、ソリューション分野が最も高いシェアを獲得すると考えられます。企業は、顧客獲得の改善、既存顧客の維持、収益性と顧客体験の向上のために、EMMソリューションに依存しています。企業にとって、データを効率的に管理することは、事業継続性の維持のためにも不可欠です。

導入タイプ別展望

市場は、導入タイプ別に、オンプレミスベースとクラウドベースに分類されます。今後は、クラウドベースが最大の成長率を示すと考えられます。クラウドベースのサービスには、SaaS(Software-as-a-Service)モデルがあり、ユーザーはインターネットを使って仮想的にEMMソリューションにアクセスすることができます。この展開では、EMMソリューションはクラウドを通じて提供されます。クラウドベースのEMMソリューションを採用するメリットとしては、柔軟性、運用効率、コスト削減、手頃な価格、拡張性などが挙げられます。

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