モデルナ社に見る、競争の優位性を示すスマートファクトリー

テクノロジー、データ、モノのインターネット(IoT)の力によって、工場は、よりインテリジェントで柔軟性のある、持続可能なものになりつつあります。顧客は、メーカーに対し、製品のライフサイクルの短縮、カスタマイズ性の向上、市場投入までの時間の短縮を求めています。スマートファクトリーは、メーカーが市場で成功するための差別化を実現します。例えば、モデルナ社のマサチューセッツ州ノーウッド工場がその一例を示しています。

競争の優位性を示すスマートファクトリー

米国のバイオテクノロジー企業であり、 モデルナ ワクチンのメーカーとしても有名な モデルナ 社は、スマートファクトリーを適用したデジタルファーストの戦略により、2021年以降のビジネスのゲームチェンジャーとなった模範例です。

2018年、同社は、「自動化とデジタル技術をすべての業務に採用する」という10年ビジョンの一環として、マサチューセッツ州ノーウッドに20万平方フィートの製造拠点への投資を行いました。同工場にさまざまな最先端のデジタル技術を導入することで、mRNA医薬薬候補のエンド・ツー・エンドのテスト、開発、およびスケーラブルな製造能力を実現しました。最新のロボット工学、自動化、AI、データ分析、ブロックチェーン技術の一部を導入し、デジタルでつながったエコシステム、すなわち スマートファクトリー を実現しました。その目的は、デジタル化された工場で、市場のニーズに応じた迅速な生産を展開することでした。

モデルナ 社のスマートファクトリーは、COVID-19パンデミックによってその実力を試されることになりました。そして、2020年7月、ウイルスの遺伝子コードが公開されてからわずか数カ月で、 モデルナ 社は、コロナウイルスのワクチンの臨床試験が第3相に入る最初の米国企業となりました。

スマートファクトリーは、AIベースのアルゴリズムを使って大量の配列を最適化し、デジタルツイン技術により生産プロセスを迅速にシミュレーションするなど、いくつかの方法でワクチン開発プロセスを加速する モデルナ 社の礎となりました。通常は平均10年かかるこのワクチン開発プロセスが数ヶ月に短縮されたのは、 モデルナ 社が以前からスマートファクトリー技術に投資していた結果でもあります。 モデルナ 社の施設は、その他の多くの工場よりも、俊敏性、持続可能性、協調性、効率性に優れた新世代の工場であることが報告されています。

スマートファクトリーの定義

スマートファクトリーとは、「生産拠点において、意図されたパフォーマンスやビジネス目標を達成するために、人、プロセス、技術、データを総合的に変革すること」です。スマートファクトリーは、最終目標ではなく、すべての製造業組織がそれぞれのペースで着手できることを理解することが重要です。工場の「スマートさ」は、スペクトルで測定され。あらゆる形状や規模の工場が、自らの成熟度を評価し、目標を定めることができます。

まとめ

モデルナ 社のスマートファクトリーの例が示すように、企業は、生産技術、人材、プロセスに投資することで莫大な利益を得ることができます。今日のスマートファクトリーは、必ずしもハイテクを駆使したグリーンフィールド設置を特徴としているわけではありません。顧客の嗜好が急速に変化し、有望な技術が利用できるようになったため、現在のデジタル成熟度にかかわらず、あらゆる形態や規模の企業が2021年には包括的なスマートファクトリー戦略を、それぞれ持つことができます。スマートファクトリーへの取り組みをすでに開始している企業は、そうでない企業に比べて、ダイナミックなビジネス環境への適応力が高く、より速く成長し続けることができます。

本記事に関するお問い合わせ先:株式会社グローバルインフォメーション
044-952-0102
受付時間 9:00-18:00 [ 土・日・祝日除く ]