電動トラック・バス市場、電池式電動パワートレインが台頭 水素燃料電池の採用も重要なポイントに

商用車の燃焼エンジン販売はピークに

商用車市場では、内燃機関を搭載した商用車の販売が2030年までにピークを迎えると予測されています。

政府の政策や補助金、フリート事業者の持続可能性目標、低排出ゾーン、総所有コストの改善などが組み合わさり、代替燃料の商用車への長期的な移行を後押ししています。一方で、電気自動車への移行の速度は市場ごとに大きく異なります。

アジア太平洋地域では、ハイブリッド車を含む内燃機関搭載の商用車の登録台数は2027年にピークを迎えると予測されています。中国では、ピークはさらに早く訪れ、実質2022年になる見込みです。一方、インドと東南アジアでは力強い成長を続けており、その勢いは中国による交通システムの脱炭素化の成果を払拭すると考えられます。

EMEA(欧州、中東、アフリカ)では、内燃機関搭載商用車の登録台数のピークは2024年になると予測されています。しかし、COVID-19からの回復の軌跡とグリーンテックへの注目度によっては、より早く達する可能性があります。

北米では、内燃機関を搭載した商用車の登録にピークはなく、2030年まで、市場は成長を続けると予測されています。補助金の不足と燃料価格の低さから、電動化車両のTCO(総所有コスト)ポジションは説得力がありません。バイデン政権が市場にどのような影響を与えるかは不明ですが、内燃機関を搭載した商用車の売上がピークに達するには、2030年までに毎年数十万台の車両を電動化するという政策的立場が必要になります。

内燃機関搭載車のピーク後に備えるサプライヤー

エンジンの販売がピークを迎え、その後減少すると、エンジンメーカーは、研究開発やエンジン工場への大規模な投資を正当化するのに苦労するでしょう。その場合、資本コストのリスクを回避するための企業提携、あるいは厳しい排出ガス規制を満たすための投資が必須となる事が考えられます。

例えば、GMといすゞは、DMAX Heavy-Dutyディーゼルピックアップエンジンの生産を拡大するために、オハイオ工場に1億7500万米ドルを投資します。

CumminsとNavistarは、新規の長期契約を発表しました。将来の排出ガス規制を満たすための投資要件を削減しながら、市場で最も競争力のある燃料効率の高いエンジンを全世界の顧客に提供します。

電動パワートレインへの移行に先立ち、サプライヤーはM&A活動とパートナーシップに投資して、低排出およびゼロ排出ソリューションを提供するための生産能力と技術の両方を確保しています。

主なポイント

エンジンの生産量がピークに達すると同時に、燃焼エンジン技術や製造への投資からのシフトが続くと思われます。工場の操業を維持し、将来のエンジン排出ガス基準を満たす技術開発を可能にするための投資は、最低限のレベルにとどまると予想されます。エンジンの生産量が減少し始めると、一部のベンダーが市場から撤退し、採算が取れなくなっている生産拠点の再評価が起こると予測されます。

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