パーボイルド米と白米市場、2026年に5億920万トン規模到達見込み
市場の概要
パーボイルド米と白米市場は、2020年に4億8,830万トンの数量に達しました。今後、2026年には5億920万トンに達すると予測されています。
パーボイルド米と白米は、水熱処理された米の一種です。パーボイルド米は、部分的に沸騰させ、籾摺りや精米の前にぬるま湯や冷水で処理されます。白米は通常、もみ殻、ぬか、胚芽を取り除いてから精米されます。カルシウム、カリウム、食物繊維、ビタミンB6が豊富に含まれており、乾燥粉末、インスタントスープミックス、冷凍食品などに広く使用されています。パーボイルド米と白米は、長・中・短の3種類があります。これらは、すぐに食べられる(RTE)朝食用シリアル、ビスケット、押し出しスナック、ベビーフード、麺類、発酵飲料、油などに広く使用されています。しかし、白米と比較すると、パーボイルド米は消化が良く、冷めるまでの時間が短く、ふんわりとした粘り気のない食感が特徴です。
市場の動向及び推進要因
世界の食品・飲料業界の著しい成長は、市場の見通しを明るくする主な要因の一つです。さらに、一般消費者の間でパーボイルド米と白米の健康上の利点に対する認識が高まっていることも、市場の成長を後押ししています。消費者の嗜好は、エネルギーが豊富な炭水化物ベースの食事に急速にシフトしており、米を定期的かつ適度に摂取することで、糖尿病をはじめとする様々な病気のリスクを最小限に抑えることができます。これに伴い、高級白米や特殊な白米製品・料理の需要が高まっていることも、市場の成長を後押ししています。例えば、滑らかな粒と独特の香り、味、そして優れた品質を持つバスマティ米は、消費者の間で絶大な人気を博しています。また、米の生産技術の向上や、ライスフレーク、パフライス、ライスウエハース、缶詰などの需要の高まりも、市場の成長を促す要因となっています。さらに、消費者の支出能力の向上と、米の栽培を促進する政府の有利な政策の実施が、市場の成長を促進すると予想されています。
主要な市場区分
パーボイルド米と白米の世界市場は、最終用途と地域に基づいて分類されています。
最終用途別の市場構成
・食品用
・飼料用
最終用途別では、現在、食品業界が最大の消費者であり、世界消費量の大半を占めています。
地域別の市場構成
・中国
・インド
・インドネシア
・バングラデシュ
・ベトナム
・その他
地域別では、中国が最大の米生産国であり、世界の総生産量の大半を占めています。