合板市場、2028年に623億米ドル規模到達見込み
市場の概要
世界の合板市場は、2022年に455億米ドルの規模に達しました。2023年から2028年にかけて、市場は5.27%のCAGRで成長し、2028年には623億米ドル規模に達すると予想されています。既製品や設置が簡単な家具の利用の増加、インテリアデザインのトレンドの上昇、海洋産業における合板の採用拡大が、市場を牽引する重要な要因となっています。
合板は、木目を直角に配置し、板状の木材を固めて製造される建築材料です。樹脂と繊維でできた単板を複数枚積層し、接着したものです。針葉樹、広葉樹、熱帯産木材から製造され、航空機用、装飾用、フレキシブル、マリン合板として市販されています。耐久性があり、施工が簡単で、含水率が低く、大きな重量を支えることができます。合板は汎用性の高い素材であり、どんなデザインにも容易に適応することができます。高い引張強度を持つため、外壁の下地材や天井のメーカーに使用されています。また、防音性が高いため、オフィスや音楽室、映画館などの間仕切りや壁にも使用されています。このほか、ベッドやソファーのフレーム、収納に便利なワードローブやキャビネット、シェルフなどのメーカーにも採用されています。また、合板は、特定の要件に応じて簡単に穴あけ、成形、切断ができるため、さまざまなDIYプロジェクトに適しています。
市場の動向
現在、住宅・商業分野でのインテリアデザインやデザイン性の高い家具の導入による合板の需要増加が、市場に好影響を与える主要な要因となっています。また、ショッピングモール、シネマホール、レクリエーションセンターなどの建設が世界的に増加していることも、市場に明るい展望をもたらしています。また、船舶用キャビネット、ボート、船底、ドックなどの製造にマリン合板が導入されつつあることが、市場の成長を後押ししています。このほか、浴室の床やキッチンキャビネットの製造に、湿気を防ぐために合板を利用するケースも増えてきています。これは、フェンスや建物のリハビリテーションにおける合板の需要の高まりと相まって、市場の成長に寄与しています。さらに、合板はリサイクル可能で持続可能な建築材料であり、これが市場の成長を支えています。さらに、軽量な既製品、設置が簡単な家具への需要の高まりが、市場の成長に拍車をかけています。さらに、最小限のメンテナンスで済み、カビの発生を防ぐことができるため、スケート場の建設に合板が採用されるケースが増加しており、市場の成長を後押ししています。