抗菌添加剤市場、2028年に88億米ドル規模到達見込み

市場の概要

抗菌添加剤の世界市場は、2022年に54億米ドルの規模に達しました。2023年から2028年にかけて、市場は8.26%のCAGRで成長し、2028年には88億米ドル規模に達すると予想されています。

抗菌添加剤は、藻類、酵母、カビ、白カビなどの有害な微生物の繁殖を抑制する効果があります。抗菌添加剤は、高い化学的・寸法的安定性、耐熱性、耐薬品性を提供します。また、不快な臭いや変色、ポリマーの劣化を抑え、より清潔で頑丈、かつ長持ちする製品の製造に利用されています。そのため、抗菌添加剤は、繊維、建築、自動車など、さまざまな業種で幅広い用途が見いだされています。現在、抗菌添加剤の需要は、コロナウイルス感染症(COVID-19)の発生により世界的に高まっています。

市場の動向

銀およびその化合物は、その特性から抗菌添加剤として利用されることが多くなっており、現在、世界的に市場の成長を推進する重要な要因の一つとなっています。さらに、抗菌添加剤は、屋根材、パイプ、床材、ビニール製サイディング、窓、断熱材、自動車内装、座席、ポリ塩化ビニール(PVC)ブラインド、標識、電子機器、便座、マットレス、まな板などに使用されています。また、玩具、スポーツ用品、台所用品、浴室用品、履物、ダッフルバッグ、ゴミ箱などにも利用されています。このほか、抗菌添加剤は、微生物の発生を不活性化するために食品包装に組み込まれており、さまざまな食品の賞味期限を延長させるのに役立っています。さらに、ポリエチレン(PE)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレン(PP)など、一般的なフィルム素材に組み込むことができます。これらのフィルムは、袋、パウチ、ラベル、蓋、トレイ、ライナー、ラップなどのメーカーに使用されています。また、抗菌添加剤は、医療関連感染(HAI)の蔓延を防止するため、医療業界で使用されています。このことは、医療業界の活況と相まって、今後数年間にわたり市場の成長を牽引することが予想されています。

主要な市場区分

世界の抗菌添加剤市場は、製品タイプ、用途、最終用途に基づいて細分化されています。

製品タイプ別の市場区分

無機系抗菌剤

有機系抗菌剤

用途別の市場区分

プラスチック

塗料・コーティング

パルプ・紙

その他

最終用途別の市場区分

建設

自動車

ヘルスケア

食品・飲料

その他

市場の競合状況

世界の抗菌添加剤市場における主要な企業としては、Avient Corporation、BioCote Ltd.、Chroma Color Corporation、Dow Inc.、King Plastic Corporation、Life Material Technologies Limited、LyondellBasell Industries Holdings B.V., Microban International Ltd., Milliken Chemical Company (Milliken & Company), Sanitized AGなどが挙げられます。

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