マネージドサービス市場、2028年に4,277億米ドル規模到達見込み

市場の概要

マネージドサービスの世界市場は、2022年に2,615億米ドルの規模に達しました。2023年から2028年にかけて、市場は8.35%のCAGRで成長し、2028年には4,277億米ドル規模に達すると予想されています。

マネージドサービスとは、経営に関する責任の一部または全部を第三者に委託して、さまざまな業務に対応させるプロセスを指します。マネージドサービスには、機器の監視・保守やシステムの遠隔管理、ファイアウォール、暗号化、無線、サーバー、情報、セキュリティ、通信、ネットワーク、組織インフラなどのサービスが含まれます。マネージドサービスはさらに、顧客のネットワーク、アプリケーション、ストレージ、セキュリティ、コンピューティング、オペレーティングシステムを管理する上で、組織を支援します。企業は通常、これらのサービスを利用して、継続的なインフラストラクチャの監査、生産性の向上、透明性の提供、ビジネスプロセスの自動化、記録の追跡、および運用の改善を行います。また、IT運用の簡素化、サービス品質の向上、支出を抑えたユーザー満足度の向上にも貢献しており、さまざまな業種に幅広い用途が見いだされています。

市場の動向

マネージドサービス市場の成長を牽引する重要な要因の一つは、サイバー攻撃の増加により、企業間でITインフラの安全性を確保する必要性が高まっていることです。また、コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大により、各国政府による強制的なロックダウンのため、企業はリモートワーク体制に移行する必要に迫られました。このため、事業継続や常時監視、個人情報およびアクセス管理のためのマネージドサービスが広く導入されるようになり、市場の成長に拍車をかけています。これとは別に、人工知能(AI)、モノのインターネット(IoT)、機械学習(ML)技術の統合によるエラー率の低減、スマートモニタリングとコンプライアンス管理の実現、プロセスの効率化などが、市場の成長を後押ししています。さらに、さまざまな中小企業(SME)によるマネージドサービスの展開が拡大しているのは、業務効率の改善、運営費の削減、コアコンピタンスへの集中強化、リソースの最適な利用・配分など、マネージドサービスが提供する利点によるものと考えられ、これが市場成長に好影響を与えています。

主要な市場区分

マネージドサービスの世界市場は、タイプ、導入形態、企業規模、最終用途に基づいて細分化されています。

タイプ別の市場区分

マネージドインフラストラクチャー

マネージドデータセンター

マネージドセキュリティ

マネージドコミュニケーション

マネージドネットワーク

マネージドモビリティ

導入形態別の市場区分

オンプレミス

クラウド型

企業規模別の市場区分

大企業

中小企業

最終用途別の市場区分

IT・通信

BFSI

ヘルスケア

エンターテインメント・メディア

小売

メーカー

政府機関

その他

市場の競合状況

マネージドサービスの世界市場における主要な企業としては、Accenture plc, AT&T Inc., Capgemini SE, Cisco Systems Inc., Dell Technologies Inc., Fujitsu Limited, Infosys Limited, International Business Machines Corporation, Nokia Corporation, Rackspace Technology Inc., Tata Consultancy Services Limited, Telefonaktiebolaget LM Ericsson, Verizon Communications Inc., Wipro Limitedなどが挙げられます。

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