抗感染症薬市場、2028年に1,576億米ドル規模到達見込み
市場の概要
世界の抗感染症薬市場は、2022年に1,302億米ドルの規模に達しました。2023年から2028年にかけて、市場は3.46%のCAGRで成長し、2028年には1,576億米ドル規模に達すると予想されています。
抗感染症薬とは、感染症に対して作用する医薬品で、感染の拡大を抑制したり、感染体を完全に死滅させたりするものです。これらの医薬品には、抗生物質、抗ウイルス剤、抗真菌剤、抗マラリア剤、駆虫剤、抗原虫剤などが含まれます。一般に、経口、非経口、局所などの方法で投与されます。肺炎や結核などの軽度の感染症の治療に広く使用されています。また、帝王切開や人工関節置換術など、重篤な感染症のリスクが高い日常的な処置や手術の際にも使用されています。
市場の動向
世界の抗感染症薬市場は、主に世界各地での感染症発生率の上昇によって牽引されています。抗感染症薬は、ウイルス、細菌、寄生虫、真菌などの感染症を治療するために使用されます。さらに、天然物、クオラムセンシング阻害剤、バイオフィルム破壊剤、ガリウムベースの薬剤、シクロデキストリン阻害剤、光ベースの抗菌剤など、さまざまな方策を用いた新薬の開発が、市場の成長を促す要因となっています。これに伴い、幹細胞や臓器オンチップ(OOC)技術など、創薬プロセスにおける最新の技術革新が、治療薬の試験工程を効率化し、市場に明るい展望をもたらしています。さらに、COVID-19感染症や、アスペルギルス症、侵襲性カンジダ症、粘菌症などの誘発感染症の出現による製品導入の増加が、市場の成長を後押ししています。これに加えて、規制当局から承認される新しい抗感染症治療薬の数が増加していることも、市場成長を促進する要因となっています。さらに、政府による優遇政策の実施、革新的な新薬開発への投資の増加、感染症に対する人々の意識の高まり、医療インフラの急速な改善などの要因が、今後数年間に渡って市場の成長を促進することが予想されています。
主要な市場区分
世界の抗感染症薬市場は、タイプ、投与経路、流通チャネルに基づいて細分化されています。
タイプ別の市場区分
・抗菌剤
・抗真菌剤
・抗ウイルス剤
投与経路別の市場区分
・外用
・経口
・静脈内投与(IV)
・その他
流通チャネル別の市場区分
・病院薬局
・小売薬局
・専門薬局
・オンラインストア
・その他
市場の競合状況
世界の抗感染症薬市場における主要な企業としては、Abbott Laboratories、Cipla Health Ltd. ( Cipla ) 、F. Hoffmann-La Roche AG、Glenmark Pharmaceuticals plc、Glaxo-SmithKline plc. ( Cipla Limited), F. Hoffmann-La Roche AG, GlaxoSmithKline plc, Glenmark Pharmaceuticals Limited, Johnson & Johnson, Lupin Limited, Sandoz AG (Novartis AG), Sun Pharmaceutical Industries Limited などが挙げられます。