セキュリティ情報・イベント管理（SIEM）市場、2027年に98億2,000万米ドル規模到達見込み
市場の概要
セキュリティ情報・イベント管理（SIEM）の世界市場は、2021年に45億2,000万米ドルの規模に達しました。2022年から2027年にかけて、市場は12.30%のCAGRで成長し、2027年には98億2,000万米ドル規模に達すると予想されています。
セキュリティ情報・イベント管理（SIEM）とは、組織の技術インフラを通じて発生する複数のイベントを集約、保存、分析するプロセスを指します。一般的には、ログ管理およびレポート作成、脅威インテリジェンス、セキュリティ分析、行動プロファイリング、データベース管理などに利用されています。イベントの発見と連携は、エラーログとアラートを統合ソリューションに統合することで、ネットワークイベント監視の速度を向上させることができます。そのため、SIEMはBFSI、ITおよび通信、ヘルスケア、小売、エネルギーおよび公益事業など、様々な業界において広く採用されています。
市場の動向
組織が潜在的な脅威や脆弱性を認識するのに役立つ高度なセキュリティソリューションへのニーズの高まりが、主に世界のセキュリティ情報・イベント管理市場の牽引役となっています。また、脅威アラートの優先順位による分類、トリアージ、自動対応などのためにSIEMが広く導入されていることも、市場の成長を後押ししています。さらに、GDPR（一般データ保護規則）などの包括的なITガバナンスポリシーや、規制の枠組みへの準拠に注目が集まっていることも、世界市場の成長を後押ししています。これとは別に、デジタルバンキングのプロセスを簡素化し、オンプレミスのセキュリティソリューションに関連するリスクを低減するために、クラウドベースの技術が浸透しつつあることが、SIEM市場にさらに明るい展望をもたらしています。さらに、リモートワークモデル、SaaSアプリケーション、BYOD（Bring Your Own Device）の流行が、従来のネットワーク境界の外側からのリスクを軽減するためのネットワーク可視化の必要性を高めています。このことも、市場成長を促す要因となっています。さらに、データ損失を最小限に抑え、ネットワークベースのパラダイムの優先順位付けを支援するための実用的なインテリジェンスに対する需要の高まりも、SIEM市場に拍車をかけています。さらに、複雑な脅威の特定とインシデント対応プロトコルを物理的なチームよりも大幅に短い時間で処理する強力なセキュリティオーケストレーション、自動化、および応答（SOAR）機能を統合した次世代SIEMソリューションの導入は、今後数年間、世界のセキュリティ情報・イベント管理市場を牽引すると予測されています。
主要な市場区分
世界のセキュリティ情報・イベント管理（SIEM）市場は、コンポーネント、導入形態、企業規模、用途、業種に基づいて細分化されています。
コンポーネント別の市場区分
・ソリューション
・サービス
導入形態別の市場区分
・オンプレミス
・クラウド型
企業規模別の市場区分
・中小企業
・大企業
用途別の市場区分
・ログ管理・レポーティング
・スレットインテリジェンス
・セキュリティ・アナリティクス
・その他
業種別の市場区分
・BFSI
・政府機関
・IT・通信
・メーカー
・ヘルスケア
・小売
・エネルギー・公益事業
・その他
市場の競合状況
世界のセキュリティ情報・イベント管理（SIEM）市場における主要な企業としては、AT&T Inc.、Exabeam, Inc.、Fortinet, Inc.、Hewlett Packard Enterprise Development LP、International Business Machines Corporation、Logpoint A/S、Logrhythm, Inc.、McAfee Corp、Micro Focus International plc、Solarwinds Corporation、Splunk Inc.、Trend Micro Inc.などが挙げられます。
