エンドポイントセキュリティ市場、2027年に282億9,000万米ドル規模到達見込み

市場の概要

世界のエンドポイントセキュリティ市場は、2021年に146億3,000万米ドルの規模に達しました。2022年から2027年にかけて、市場は11.20%のCAGRで成長し、2027年には282億9,000万米ドル規模に達すると予想されています。

エンドポイントセキュリティは、ノートパソコン、デスクトップ、携帯電話などのエンドユーザーデバイスのデータとワークフローを、悪質な脅威やサイバー攻撃から保護することを目的としています。ネットワークに入るファイルを検査し、アプリケーションの制御と暗号化によってエンドポイントを保護することで機能します。単一の集中型ソリューションを提供し、セキュリティ管理を簡素化し、ビジネスの回復力を向上させ、全体的な収益を増加させることができます。現在、市場関係者は、ポリモーフィック攻撃、ファイルレスマルウェア、ゼロデイ攻撃などの高度な脅威の検出を可能にするエンドポイント検出および応答（EDR）機能を提供するソリューションを提供しています。

市場の動向

ハクティビズム、組織犯罪、悪意ある偶発的なインサイダー攻撃など、サイバーセキュリティの脅威の量的拡大と高度化は、機密情報の損失、ビジネスの破綻、企業評価の低下につながる可能性があります。そのため、さまざまな業種の企業がエンドポイントセキュリティシステムを活用し、安全でないアプリケーションや未承認のアプリケーションの使用を迅速に検出、分析、ブロック、阻止して、データ損失を防いでいます。さらに、BYOD（Bring Your Own Device：自分のデバイスを持ち込む）の増加傾向や、中小企業でリモートワークが導入されるようになったことで、検出と修復の応答時間を短縮する高度なエンドポイントセキュリティソリューションへのニーズが高まっています。これとは別に、市場関係者は、脅威情報のデータベースをローカルに保存し、これらのデータベースを更新する必要性を低減する、クラウドベースのモデルで最新のエンドポイント・セキュリティ・ソリューションを発売しています。クラウドベースの製品は拡張性が高く、最新のITインフラと容易に統合できるため、小売、医療、運輸、通信、銀行、金融サービス、保険（BFSI）など、さまざまな分野でエンドポイントセキュリティの適用が拡大すると予想されています。

主要な市場区分

世界のエンドポイントセキュリティ市場は、コンポーネント、導入形態、企業規模、業種に基づいて細分化されています。

コンポーネント別の市場区分

・ソフトウェア

・サービス

導入形態別の市場区分

・オンプレミス

・クラウド型

企業規模別の市場区分

・大企業

・中小企業

業種別の市場区分

・銀行・金融サービス・保険（BFSI)

・IT・通信

・政府・防衛

・ヘルスケア・ライフサイエンス

・製造業

・小売・Eコマース

・その他

市場の競合状況

世界のエンドポイントセキュリティ市場における主要な企業としては、Avast Software s.r.o., Broadcom Inc., Check Point Software Technologies Ltd., Cisco System Inc., Fortinet Inc., International Business Machines Corporation, Kaspersky Lab, McAfee Corp.などが挙げられます。