カニューレ市場、2027年に2億660万米ドル規模到達見込み
市場の概要
カニューレの世界市場は、2021年に1億3,870万米ドルの規模に達しました。2022年から2027年にかけて、市場は7.4%のCAGRで成長し、2027年には2億660万米ドル規模に達すると予想されています。
カニューレは、鋭利で開閉可能な内芯を持つ小さな中空管で、静脈や動脈、体腔に挿入して薬剤の投与や体液の抽出を行うものです。カニューレは、さまざまな処置に使用できるよう、数種類が用意されています。例えば、静脈カニューレは心臓手術で心肺バイパスを確立するために使用されます。同様に、鼻腔用カニューレは、鼻の下にプラスチックチューブを通すことで酸素を投与するために使用されます。さらに、皮下注射針と比較して、痛みが少なく、出血やあざのリスクを軽減し、柔軟性が高いため、フィラーの注入に広く使用されています。このように、カニューレは数多くの特性を備えているため、世界中の病院、外来手術センター（ASC）、血液バンク、研究所、病理学研究室などにおいて幅広い用途が見いだされています。
市場の動向
肥満や糖尿病などの生活習慣病の増加により、世界中で実施されている外科手術の数が増加しており、それがカニューレ市場の成長を促進しています。また、高齢者人口の増加や低侵襲手術（MIS）への志向が市場成長に拍車をかけています。さらに、ソーシャルメディアの影響力の増大や美容外科の人気の高まりも、カニューレの需要にプラスの影響を与えています。さらに、一次医療サービスの提供に関する政府による優遇政策と、医療施設の進化が、市場の成長をさらに後押ししています。このほか、大手ベンダーは先進的な製品を導入するための研究開発プロジェクトに投資しています。例えば、医療機器メーカーであるLivaNova PLCは最近、四肢虚血のリスクを軽減するための双方向性動脈カニューレを上市しました。
主要な市場区分
世界のカニューレ市場は、製品、タイプ、サイズ、素材、用途、エンドユーザーに基づいて細分化されています。
製品別の市場区分
・心臓用カニューレ
・鼻腔用カニューレ
・血管用カニューレ
・皮膚科用カニューレ
・関節鏡用カニューレ
・その他
タイプ別の市場区分
・新生児用カニューレ
・ストレートカニューレ
・ウィングカニューレ
・ポート付ウィングカニューレ
・その他
サイズ別の市場区分
・14G
・16G
・18G
・20G
・22G
・24G
・26G
素材別の市場区分
・プラスチック（PVC）製カニューレ
・シリコン製カニューレ
・金属製（ステンレス）カニューレ
用途別の市場区分
・心臓血管外科
・酸素療法
・一般外科
・美容外科・形成外科
・整形外科
・その他
エンドユーザー別の市場区分
・病院
・外来手術センター(ASC)
・その他
市場の競合状況
世界のカニューレ市場における主要な企業としては、Boston Scientific Corporation、CONMED Corporation、Edwards Lifesciences、Medtronic Plc、Smith & Nephew PLC、Smiths Medical Inc.、LivaNova Plc、Teleflex Incorporated、Terumo Corporationなどが挙げられます。
