除細動器市場、2027年に70億米ドル規模到達見込み

市場の概要

除細動器の世界市場は、2021年に47億米ドルの規模に達しました。2022年から2027年にかけて、市場は6.94%のCAGRで成長し、2027年には70億米ドル規模に達すると予想されています。

除細動器とは、心室細動、不整脈、無脈性心室頻拍などの生命を脅かす状態において、患者の心臓に治療用のショックを与える医療機器を指します。心臓に電気パルスや衝撃波を送ることで、正常な心拍を回復させる手助けをします。一般的な除細動器には、自動体外式除細動器(AED)、手動/装着式体外式除細動器、植込み型除細動器(ICD)、経静脈または皮下植込み型除細動器などがあります。これらの機器は、主に病院、診療所、心臓センター、在宅医療現場、病院前医療現場などで使用されています。

市場の動向

世界中で心血管疾患(CVD)や突然の心停止(SCA)の有病率が上昇していることは、市場の成長を牽引する重要な要因の一つとなっています。こうした疾患は、老年人口や糖尿病、動脈硬化、高血圧、脳卒中などの関連疾患に罹患している人の間で非常によく見られるため、先進国と新興国の両方で製品の導入が促進されています。さらに、医療施設にICDが広く導入されていることも、市場の成長に拍車をかけています。最新のICDは、革新的な皮下および経静脈パッチと統合されており、全体的な効率と患者の快適性のレベルを向上させるのに役立ちます。さらに、さまざまな技術的進歩や、SCAのリスク予測を助けることができるウェアラブル除細動器(WCD)の開発も、市場の成長に好影響を与えています。その他、除細動器に関するトレーニングや意識を高めるための優遇政策の実施、広範な研究開発(R&D)活動、医療分野への政府投資の増加などが、市場をさらに牽引すると予測されています。

主要な市場区分

除細動器の世界市場は、製品タイプおよびエンドユーザーに基づいて細分化されています。

製品タイプ別の市場区分

植込み型除細動器

経静脈的植込み型除細動器(T-ICD)

皮下植込み型除細動器(S-ICD)

心臓再同期療法除細動器(CRT-D)

体外式除細動器

手動式体外式除細動器

自動体外式除細動器(AED)

装着型除細動器(WCD)

エンドユーザー別の市場区分

病院・診療所

プレホスピタルケア施設

心臓センター

在宅医療現場

その他

市場の競合状況

除細動器の世界市場における主要な企業としては、Asahi Kasei Zoll Medical Corporation, Biotronik, Boston Scientific Corporation, Koninklijke Philips N.V., LivaNova PLC, Medtronic Inc., Nihon Kohden Corporation, Schiller AG, Shenzhen Mindray Bio-Medical Electronics Co. Ltd.、Stryker Corporationなどが挙げられます。

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