BYODセキュリティ市場、2027年に1,133億7,000万米ドル規模到達見込み

市場の概要

世界のBYODセキュリティ市場は、2021年に487億6,000万米ドルの規模に達しました。2022年から2027年にかけて、市場は14.50%のCAGRで成長し、2027年には1,133億7,000万米ドル規模に達すると予想されています。

BYOD(Bring Your Own Device)とは、ノートパソコンやタブレット、スマートフォンなどの個人所有のデバイスを職場で使用することを従業員に許可する企業方針のことを指します。BYODによって、従業員は組織に属する機密情報やアプリケーションにアクセスすることも可能になります。その結果、従業員の柔軟性、自立性、働きがい、生産性、効率性を高めることができます。また、ハードウェア、ソフトウェアライセンス、デバイス管理などにかかる費用を削減できるため、企業にとってもメリットがあります。現在、民間企業や政府機関の機密データを閲覧、コピー、窃取するサイバー攻撃やデータ侵害が急増しているため、BYODセキュリティに対する需要が世界的に高まっています。

市場の動向

企業データおよび従業員所有のデバイスを保護するためのBYODセキュリティ対策の利用が拡大していることが、市場を牽引する主要な要因の一つとなっています。また、セキュリティベースのさまざまな最先端技術の利用が増加していることから、個人所有のデバイスをビジネス目的で使用することが推奨されています。これに加えて、コロナウイルス(COVID-19)の蔓延により、世界中の組織で在宅勤務(WFH)制度の導入が大幅に増加していることが、市場の成長を後押ししています。さらに、インターネットやメディアカード、ユニバーサルシリアルバス(USB)などの外部ストレージガジェットを介してマルウェアに感染する可能性のあるスマートフォンやタブレットの企業での利用が増加しています。また、情報技術(IT)分野の拡大や、世界中でハイテクに精通した人口が増加していることも、市場にプラスの影響を与えています。さらに、主要な市場参加者は、投資、買収や提携、合併に注力しており、市場の成長を後押しすると予測されています。

主要な市場区分

世界のBYODセキュリティ市場は、デバイスタイプ、ソリューション、導入形態、エンドユーザーに基づいて細分化されています。

デバイスタイプ別の市場区分

・ノートパソコン

・スマートフォン

・タブレット

ソリューション別の市場区分

・モバイルデバイス管理

・モバイルアプリケーション管理

・モバイルコンテンツ管理

・モバイルID管理

導入形態別の市場区分

・オンプレミス

・クラウド型

エンドユーザー別の市場区分

・大企業

・中小企業

・政府機関

市場の競合状況

世界のBYODセキュリティ市場における主要な企業としては、Alcatel-Lucent Enterprise (Nokia Oyj), Aruba Networks (Hewlett Packard Enterprise Development LP), Avaya Inc., BlackBerry Limited, Broadcom Inc., Cisco Systems Inc., Citrix Systems Inc., Forescout Technologies Inc., International Business Machines Corporation, iPass Inc.などが挙げられます。

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