血小板凝集装置市場、2021年から2026年にかけて約7%のCAGRで成長見込み
市場の概要
世界の血小板凝集装置市場は、2015年から2020年にかけて緩やかな成長を示しました。今後、2021年から2026年にかけて市場は約7%のCAGRで成長すると予測されています。
血小板凝集装置には、アデノシン二リン酸(ADP)、トロンビン、リストセチン誘導血小板凝集(RIPA)などがあります。これらの装置は、先天性および後天性の血小板機能障害(出血多量、動脈血栓症、脳卒中、心筋梗塞など)の診断に使用されます。また、輸血や手術前の検査、抗血小板療法の効果判定や周術期の出血リスクの評価などの臨床現場をサポートします。現在、血小板凝集装置は、新たなバイオマーカーや技術の登場により、抗血小板薬の個別化や各種止血療法の効果のモニタリングに世界中で幅広く活用されています。
市場の動向
コロナウイルス感染症(COVID-19)と診断された患者の間で血小板凝集症の事例が増加していることが、市場の成長を促進しています。また、大腸がん、心血管疾患、川崎病、急性冠症候群(ACS)、急性虚血性脳卒中、急性リウマチ性疾患などが世界的に増加しているため、出血のリスクが高まっています。このことは、血小板機能障害の臨床管理を目的とする血小板凝集装置市場の成長を促す重要な要因となっています。さらに、慢性疾患を抱える高齢者の増加も、市場の成長に寄与しています。この他、大手メーカーは、製品ポートフォリオを拡充し、市場での競争力を維持するために、新製品を発売しています。また、よりシンプルな新しいPOC(Point of Care)診断機器の開発にも注力しています。これらの機器は、先天性および後天性の出血性疾患や抗血小板療法の迅速な評価に役立つ最新の方法論に基づいています。これに加えて、人口増加に伴う医療需要を満たすためにPOC診断機器の必要性が高まっていることも、市場成長に拍車をかけると考えられています。
主要な市場区分
世界の血小板凝集装置市場は、製品、タイプ、アプリケーション、エンドユーザーに基づいて分類されています。
製品別の市場区分
・システム
・試薬
・消耗品および付属品
タイプ別の市場区分
・4チャンネル
・デュアルチャネル
・8チャンネル
アプリケーション別の市場区分
・臨床
・研究
・心血管疾患
・整形外科
・その他
エンドユーザー別の市場区分
・病院
・診断研究所
・研究機関・学術機関
・その他
市場の競合状況
世界の血小板凝集装置市場における主要な企業としては、Aggredyne Inc.、Chrono-Log Corporation、F. Hoffmann-La Roche AG、Grifols S.A.、Hart Biologicals Ltd.、Helena Laboratories Corporation、LAbor BioMedical Technologies GmbH、Matis Medical Inc.、Sentinel Ch. S.P.A.、Siemens AG、Sienco Inc.、Sysmex Corporation、WerfenLife SAなどが挙げられます。