ワクチン受託製造市場、2021年から2026年の間に約9%のCAGRで成長見込み

市場の概要

世界のワクチン受託製造市場は、2015年から2020年にかけて力強い成長を示しました。今後、2021年から2026年の間に市場は約9%のCAGRで成長すると予想されています。

ワクチンの受託製造とは、ワクチンの大量生産を受託製造機関(CMO)に委託することです。これらの組織は、プレフォーミュレーション作業、フォーミュレーション開発、メソッド開発、安定性試験、前臨床活動、登録バッチ、商業生産など、数多くのサービスを提供しています。また、専門知識や革新的な技術を提供することで、製薬会社の生産チェーンを拡大しています。現在、開発コストの削減や複雑な製造プロトコルを理由に、ワクチンの受託製造に対する需要が世界的に高まっています。

市場の動向

ワクチン接種は、人や動物の健康増進に極めて重要な役割を果たします。ワクチン接種は、抗生物質の必要性を減らし、病気を予防します。ワクチン接種に対する認識が高まり、重篤な病気や感染症から身を守ることができるなど、多くの利点があることから、予防接種プログラムや予防接種の需要が高まっています。また、ワクチン製造には厳しい資本要件を充たす必要があるため、大手製薬会社はワクチンの製造を外注しています。さらに、低資源国ではワクチン製造のための設備や熟練労働者が不足していることも、世界のワクチン受託製造市場の成長を促進しています。加えて、EB66やGPExなどの発現系や細胞培養液プラットフォームの導入などの技術的進歩が市場の成長を後押ししています。さらに、世界中でコロナウイルス(COVID-19)の感染拡大が憂慮すべき事態に至っていることから、ワクチン開発企業はCMOと受託製造契約を結ぶようになっています。これにより、市場のさらなる成長が期待されています。

主要な市場区分

世界のワクチン受託製造市場は、ワクチンタイプ、ワークフロー、アプリケーションに基づいて分類されています。

ワクチンタイプ別の市場区分

・減衰型

・不活性化型

・サブユニットベース

・トキソイドベース

・DNAベース

ワークフロー別の市場区分

ダウンストリーム

・充填・仕上げ作業

・分析・QC研究

・パッケージング

アップストリーム

・哺乳類発現システム

・バクテリア発現システム

・酵母の発現系

・バキュロウイルス/昆虫発現系

・その他

アプリケーション別の市場区分

・人間用

・動物用

市場の競合状況

世界のワクチン受託製造市場における主要な企業としては、味の素株式会社、Albany Molecular Research Inc、Catalent Inc、Cobra Biologics Limited (Charles River Laboratories International Inc.) 、Cytovance Biologics Inc (Hepalink USA Inc.)、Fujifilm Holdings Corporation、ICON plc、IDT Biologika GmbH、Lonza Group AG、Merck KGaA、Pharmaceutical Product Development LLC、PRA Health Sciences Inc.などが挙げられます。

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