リチウム化合物市場、2020年に42億2,000万米ドル規模到達

市場の概要

リチウム化合物市場は、2020年に42億2,000万米ドルの規模に達しました。

リチウムは軟らかい銀白色のアルカリ金属で、土壌、植物、動物、人体に普通に存在しています。一般的には、少量しか存在しない鉱石や鉱泉から抽出されます。金属の中で最も密度が低く、水と激しく反応します。リチウムは腐食性があり、真っ白な炎で燃え上がります。リチウムは、水素化物、酸化物、窒化物、炭化物、水酸化物など、数多くの有機および無機化合物を形成します。これらの化合物は、原子炉の冷却システム、二次電池、特殊ガラス、ガラスセラミックス、航空機、装甲板、自転車のフレームなどに使用されています。

リチウムイオン電池は、主に電気自動車、カメラ、ペースメーカー、スマートフォン、時計などの携帯電子機器に使用されています。中国、韓国、インド、ブラジルなどの新興国では、消費者の間でこれらの機器の使用が増加しており、リチウムイオン電池の需要が高まっています。リチウムイオン電池の製造には、リチウム化合物が使用されるため、これがリチウムイオン電池の成長を促す大きな要因となっています。また、インフラ整備や建物の改築、新築住宅への莫大な投資により、ガラスやセラミックの需要が増加しており、これがリチウム化合物の市場に影響を与えています。さらに、石油を燃料とする自動車に代わって電子制御の自動車への移行が、産業界におけるリチウム化合物の需要を促進しています。

主要な市場区分

リチウム化合物市場はタイプ別に分類されています。リチウム化合物のタイプとしては、炭酸リチウムが最も一般的です。次いで、水酸化リチウム、濃縮リチウム、金属リチウム、塩化リチウム、ブチルリチウムと続きます。

また、市場は最終用途に基づいて、電池、ガラスおよびガラスセラミックス、自動車部品、グリース、冶金、ポリマー、空気処理に分類されています。これらの中では、電池が市場シェアの大半を占めています。

地域別では、アジア太平洋地域、北米、欧州、中東・アフリカ、ラテンアメリカに分類されています。現在、アジア太平洋地域が市場を支配しており、市場シェアの大半を占めています。

市場の競合状況

世界のリチウム化合物市場における主要な企業としては、SQM、FMC Corporation、Orocobre Limited、Lithium Americas Corp.、Neometals Ltd.などが挙げられます。

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