欧州の心血管インターベンショナルデバイス市場、COVID-19の影響を受けるも2022年には回復見込み 高解像度技術などにより、総検査回数の削減に貢献

欧州の心血管インターベンショナルデバイスの市場規模は、COVID-19の影響により、2019年の約12億ユーロから27%減で、2020年には9億2800万ユーロまで縮小しました。その後、2022年にはCOVID-19以前のレベルに戻ると予想されています。

欧州の心血管インターベンショナルデバイス市場シェアは、Boston Scientific、Abbott、Medtronicが50%以上を占めました。

2020年3月には、心臓や肺の疾患を持つ人なども含み、病院が緊急性のない手術をキャンセルしたため、何百万人もの患者が治療を延期することになりました。緊急性のない選択的手術や医療処置を延期する目的は、COVID-19に関連した症例や生命を脅かす症例のために医療設備を確保することでした。この発表以来、心臓血管系の処置は深刻な影響を受けています。急性心筋梗塞(MI)または心臓発作の治療において、PCI処置は、緊急性が高いものですが、生命を脅かす状態として患者に対して行われたPCI処置はごく一部に限られました。ほとんどのPCI処置は選択的処置に分類され、パンデミックの間は回避または延期されました。

EUの心血管インターベンショナル市場の洞察

コンピュータ断層撮影(CT)、光コヒーレンス断層撮影(OCT)、磁気共鳴画像法(MRI)などの技術は、心血管疾患の診断においてより効率的になってきています。これらの高解像度技術は、1回目の検査で心血管疾患を特定することができるため、2回目の検査が不要となり、診断に必要な総検査回数を減らすことができると期待されています。これらの画像誘導装置の価格は、従来のインターベンション装置に比べて高額で、市場価格の上昇圧力となっています。

OCTやIVUSカテーテルなどの心血管インターベンショナルデバイス用画像誘導装置の成長は、診断およびインターベンショナルカテーテル検査の年間実施量に大きく依存しています。PCIと血管造影の処置は、ともに、COVID-19による影響を除けば、横ばいの成長を示すと予想されます。効果的な診断用心血管系イメージング技術に対する需要の高まりは、IVUS装置の採用拡大をもたらす要因の一つとなっています。

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