心血管インターベンション治療装置市場、COVID-19の影響から回復し2027年には162億米ドルに到達予想

2020年の世界の心血管インターベンション治療装置の市場規模は、COVID-19の影響で2019年から20%減少し、約111億米ドルに縮小しました。その後、2022年初頭には市場は回復し、2027年には162億米ドルに達すると予測されています。

Boston Scientific社、Abbott社、Medtronic社が、心血管インターベンション治療装置市場の40%以上のシェアを占めました。

世界保健機関(WHO)は2020年3月にCOVID-19をパンデミックと認定しました。それ以来、心臓や肺に疾患のある人も含め、緊急性のない手術を病院がキャンセルしたため、数百万人もの患者の治療が遅れました。2020年は、世界中のあらゆる地域で、血管造影や血管形成術の件数が記録的な低さで報告されています。

例えば、スペインでは、4月のロックダウン後、最初の1週間で血管形成術の件数が40%減少しました。さらに、診断検査も48%減少し、経カテーテル手術の介入も81%減少しました。また、イタリアでCOVID-19の被害が最も大きかった地域の一つであるロンバルディア州は、新型コロナに関連した緊急症例のためのリソースを確保するため、心臓外科ユニットの80%を閉鎖しました。

心血管インターベンション治療装置市場の動向

コンピュータ断層撮影(CT)、光コヒーレンス断層撮影(OCT)、磁気共鳴イメージング(MRI)などのグローバルな技術により、心血管疾患の診断は、より効率的になってきています。これらの技術の高解像度化により、1回目の検査で心血管疾患を特定することで、2回目以降の検査が不要となり、診断の回数を減らすことができると期待されています。

中国、インド、ラテンアメリカやアジア太平洋地域の発展途上国では、過去10年間で医療へのアクセスや病院インフラ全体の整備が進んでいます。例えば、ブラジルでは、家庭健康プログラム(PSF)の取り組みにより、同国の最も辺ぴで貧しい地域での医療アクセスが劇的に改善されました。このプログラムが1994年に開始されて以来、ブラジルの各州は総予算の12%以上を健康に充てることが義務付けられ、自治体は予算の15%を健康関連に使わなければならなくなりました。

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