米国の血管アクセス機器・アクセサリーの市場規模は、2020年の48億米ドルから2026年には57億米ドルに達し、CAGR 2.7%で成長予測

市場価値と業界動向

米国の血管アクセス機器・アクセサリー市場全体の評価額は、2020年の48億米ドルから2026年には57億米ドルに達し、CAGR 2.7%で成長すると予測されています。

市場は、故障率が低い安価なカテーテル装置にシフトしています。PICC(末梢挿入型中心静脈カテーテル)の手順分析に基づいて、ミッドラインカテーテルと拡張ドエルカテーテルが代替品として台頭してきており、結果として市場価値を押し下げる結果となっています。臨床医が、PICCよりも低侵襲でありながら、PIVC(末梢静脈カテーテル)よりも滞留時間が長い製品を求めていることから、今後、両カテーテルの大幅な成長が期待されています。

カテーテル関連の感染症や故障の懸念は、血管アクセスの市場成長を妨げる要因になっています。多くの中心静脈カテーテルは感染率が高く、カテーテルによって引き起こされる感染症や合併症の治療には費用と時間がかかります。そのため、臨床医は、長期透析カテーテルの代わりにAV瘻(動静脈瘻)を使用するなど、合併症の発生率が低い代替的なアクセス方法を好む傾向にあります。

カテーテルに関連した感染症や合併症に対する懸念の結果として、多くの新しい血管アクセスアクセサリーが急速に成長すると予想されています。超音波、静脈の可視化、チップ装着装置などの血管アクセスの可視化技術は、カテーテル装着の成功率を向上させ、不適切なカテーテル装着による外れを減少させます。カテーテル1本あたりの試行回数を減らすことで針刺し損傷を少なくし、カテーテル性能の向上を目指しています。

競合他社の分析

2019年、Becton Dickinson社は米国の血管アクセス装置およびアクセサリー市場をリードし、市場全体の約半分のシェアを占めました。2017年にC.R. Bardを買収して以来、同社は従来の血管アクセスデバイスとアクセサリーの両方で主要プレーヤーであり続けています。

3Mは、カテーテル固定分野での市場をリードする存在感を活かし、市場全体で2番目に大きな競合となりました。米国で使用されるカテーテルは基本的にすべて何らかのドレッシング(固定用包帯)を使用しており、これらのドレッシングのコストはPIVC1本分に匹敵します。3Mは米国で使用されるドレッシングの大部分を販売しているため、毎年購入されるPIVCの数に比例して大きな利益を得ています。

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