米国人工呼吸器の市場規模、2021年は8億1000万米ドル達成見込み

2020年の米国の人工呼吸器市場は、約33%増という驚異的な成長を遂げました。これは、COVID-19による合併症の治療に人工呼吸器が不可欠なツールとなっていることに起因しています。人工呼吸器は、指定された圧力と容積レベルで空気を肺に送り込み、機械依存の呼吸を誘導することです。機械式人工呼吸器には、患者の気道にチューブを挿入する侵襲的なものと、フェイスマスクや鼻腔マスクのインターフェースを介して空気を送り込む非侵襲的なものがあります。

2020年以前の米国の人工呼吸器市場は、人口の高齢化に伴う慢性呼吸器疾患の有病率の増加により、安定した成長が見込まれていました。しかし、2020年にはCOVID-19のパンデミックにより人工呼吸器の需要が急拡大したため、2021年はその反動で約18%減少し、8億1000万米ドルの規模になると予想されています。

COVID-19が米国の人工呼吸器市場に与える影響

2020年人工呼吸器市場の成長は、COVID-19の急性期に最も顕著に見られました。集中治療室(ICU)で使用される急性レベルの人工呼吸器は、特にCOVID-19患者の死因となる急性呼吸窮迫症候群(ARDS)に対応することができます。この需要も、2021年には反動から成長が困難になると予想されます。また、機械の耐久性は改良されており、今後数年間は人工呼吸器を新しく購入する必要のない病院も出てくるでしょう。

一方、需要の増加は、COVID-19の長期的な合併症の不確実性によって大きく相殺される可能性があり、病院からのニーズはある程度確保されるでしょう。 また、医療機関は、ICUで利用する人工呼吸器の比率を高め、将来起こりうる呼吸器疾患の危機に備えるために、引き続き導入台数を増やすことを望むかもしれません。

救急搬送用人工呼吸器も、2020年にかなりの成長を遂げました。この成長は、低価格と、迅速な製造が可能であることに起因しています。輸送用人工呼吸器の中には、ICU患者の治療に対応できるものもありますが、多くの病院では、COVID-19患者用の、急性期用人工呼吸器を必要としていました。しかし、2020年に米国の国家備蓄から放出されたユニットの多くが、緊急輸送用人工呼吸器でした。

パンデミック後の亜急性期および在宅医療用人工呼吸器市場の成長

COVID-19パンデミックの亜急性期および在宅医療用人工呼吸器市場への影響は、急性期用人工呼吸器に比べて大幅に少ないものでした。より多くのリソースが、高度な急性期用人工呼吸器を増やすことに注がれました。また、在宅医療は、訪問看護師やエージェントが患者を見守る必要があり、経費がかさみます。したがって、これらの問題に関するロジスティックかつ経済的な困難さが、2020年の同市場の成長を抑制することになりました。米国国勢調査局によると、50歳以上の人口が2030年までに2倍以上に増加し、7000万人に達すると予測されています。COVID-19の合併症による長期的な影響とともに、慢性呼吸器疾患の有病率が急激に増加し、在宅医療、特に亜急性期医療用の人工呼吸器市場が長期的に拡大する可能性があります。

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