業務用卓上キッチン製品の市場規模、2021年から2028年にCAGR7.5%で拡大見込み

業務用卓上キッチン製品の市場規模は、2020年に99億3,000万米ドルとなり、2021年から2028年にかけて年平均成長率(CAGR)7.5%で拡大すると予測されています。フードサービスやホスピタリティ産業の著しい発展に伴い、サービングウェアの採用が増加していることが、商業部門における卓上キッチン用品の需要を大きく牽引しています。さらに、可処分所得の増加、ライフスタイルの変化、ソーシャルダイニングを推進する社会的傾向の高まりが、業務用卓上キッチン製品の需要拡大に寄与しています。また、世界各地で商業施設の建設プロジェクトが増加していることも、今後数年間の卓上キッチン製品市場の成長にプラスの影響を与えそうです。

オートデスク社の建設ブログによると、2018年には世界全体で11兆4,000憶米ドルが建設に費やされました。国勢調査局によると、米国の建設業界は2019年に1兆3,000億米ドルの価値がありました。Autodesk 社のRedshift によると、世界の建設業界は、予想される70億人の都市生活者を支えるために、2019年から2050年にかけて毎日13,000棟の建物を建設する必要があるとのことです。

市場の成長を後押しするのは、ホスピタリティ分野の急速な建設だと予測されます。ホテル業界の業績向上により、特に米国ではホテルの建設活動が急増しています。スミス・トラベル・リサーチ社(STR)によると、2017年のホテル供給量は前年比1.8%増で、全米で9万室の新規ホテルが追加されました。

また、配達時間が短く便利な食事を提供するクイックサービスレストラン(QSR)の急増により、塩・コショウ入れ、コーヒーポット、サービングトレイなど、さまざまな卓上製品の需要が高まっています。米国農務省によると、米国で営業しているクイックサービスレストランの数は、2000年から2015年にかけて約20%増加しています。このように、外食や食費の増加傾向は、今後数年間、業務用卓上キッチン製品の導入を促進すると考えられます。

明るい見通しではありますが、使い捨てのカトラリー、フラットウェア、ドリンクウェア製品の人気が高まっていることが、卓上製品の使用率を低下させる大きな要因となっています。小規模な飲食店では、一般的に、食器の清掃、洗浄、メンテナンスの手間を最小限に抑え、人件費を節約するために、使い捨ての食器を選択します。都市部や準都市部ではクイックサービスレストラン(QSR)の数が急増しており、また一部の都市では食器を洗浄するための水が不足していることも、使い捨ての卓上キッチン用品の導入を促進する要因となると予想されます。このことは、予測期間中、市場に課題をもたらすことが予想されます。

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