眼科用医薬品の市場規模、2019年から2027年までのCAGRは5.0%で拡大予測 眼疾患や障害の有病率上昇とパイプラインの存在が成長を牽引

眼科用医薬品の市場規模は2019年に310億米ドルに達し、2019年から2027年までにCAGR5.0%で拡大すると予測されています。眼疾患や障害の有病率の上昇と強力なパイプラインの存在が、成長を牽引する重要な要因の一つです。

老眼、黄斑変性症、糖尿病性網膜症の有病率の増加は、市場を牽引する要因の1つです。世界保健機関（WHO）によると、2019年には約22億人が視覚障害者となっています。また、3900万人以上の視力が低下し、1億8850万人近くが軽度の視力障害を患い、2億1700万人以上が中度から重度の視力障害を経験しています。

複数のメーカーが革新的な治療法を開発するために研究開発に力を入れていることから、眼科用医薬品市場は今後数年間で大幅な成長が見込まれています。企業は、さまざまな眼の疾患や障害の治療のための新しい眼科薬を開発し、より大きな市場シェアを獲得するために、広範な研究開発活動に取り組んでいます。

眼科治療における薬物送達システムは、近年大きな技術進歩を遂げています。これは市場の主要な成長要因となっています。例えば、2014年9月には、Alimera Sciences社がDME（糖尿病性黄斑浮腫）治療を目的とするILUVIEN（硝子体内埋め込みステロイド剤）のFDA（食品医薬品局）承認を取得しました。この製品は、複数年に渡る薬物送達システムにより、競合他社に比べて大きな優位性を持っています。本剤は、3年間で190mgを投与するように設計されています。