リチウムイオン電池の市場規模、2030年に1825億3000万米ドル到達予測

リチウムイオン電池の市場規模は、CAGR18.9%で成長し、2030年には1825億3000万米ドルに達すると予測されています。この市場は、家電製品における二次電池の消費量の増加や電気自動車の普及により、2030年までの間に大きな成長を遂げることが期待されています。電気自動車の販売台数の増加は、再生可能エネルギー分野の拡大とともに、市場を牽引するものと期待されています。統合充電ステーション、グリーン電力生成機能、eMobilityプロバイダー、バッテリーメーカー、エネルギー供給会社の出現は、今後数年間の市場成長を刺激することが予想されます。

米国では、連邦政府の支援政策により電気自動車の販売が増加しており、市場関係者の存在も相まって、米国におけるリチウムイオン電池の需要を促進することが予想されます。米国の国家インフラ計画(NIP)を通じた国内レベルでのインフラ開発に対する政府の好意的な政策が、米国での市場成長を促進しています。インドネシア、ベトナム、メキシコ、タイ、インドにおける自動車産業の発展が、業界を牽引すると予想されます。無公害のHEVやEVへの傾斜が強まっており、技術開発とともに、リチウムイオン電池の需要を促進するものと予想されます。中国は、エネルギー貯蔵技術や、製造分野への投資を促進するための有利な政府支援に鑑みて、高い利益が期待されます。

電池に依存する携帯型家電の増加により、充電式電池の消費量が増加しています。スマートフォン、デジタルカメラ、MP3プレーヤー、ノートパソコンなどの携帯機器は、効率的で効果的な電力を供給するために充電式電池を必要としています。電池技術は、機器の高性能と電力密度の要件を満たすために、絶えず進化しています。携帯電話、タブレット、ノートパソコン、カメラなどでは、高エネルギー密度と高い安全性を備えたLCO電池の需要が高く、今後の市場成長を後押ししています。一方、LCO電池の寿命が比較的短いこと、熱安定性が低いこと、負荷能力(比電力)が限られていることが、市場の抑制要因になる可能性があります。

今後数年間は、電気自動車とハイブリッド電気自動車がリチウムイオン電池の主要な消費者になると予測されます。特にアジア太平洋地域、欧州、北米において、バッテリー駆動の自動車がもたらす利点への意識の高まりと化石燃料価格の上昇が、自動車用途分野の成長に寄与するものと考えられます。COVID-19は、エンドユーザーによる運用コストの削減、製造活動の停滞や物流問題によるスペアパーツの入手困難により、市場の大きな抑制要因となっています。

本記事に関するお問い合わせ先:株式会社グローバルインフォメーション
お問い合わせフォーム:www.gii.co.jp/form/inquiry
お電話:044-952-0102
受付時間 9:00-18:00 [ 土・日・祝日除く ]