スポーツ用マウスガードの市場規模、2030年に87億米ドル到達予測
スポーツ用マウスガードの市場規模は2030年までに87億米ドルに達すると予想されています。スポーツに関連する歯の怪我の多さと、怪我に関連する高い治療費、さらに、マウスガードの重要性に関する消費者の意識の高まりが、市場の成長を後押ししています。
マウスガードは、コンタクトスポーツ中の怪我から人を守るために、上の歯に装着する装置です。マウスガードには多くの利点があり、特にアスリートには欠かせないものとなっています。毎年、500万本以上の歯が脱臼し、その多くがスポーツ中に発生しており、歯の治療に5億米ドル近くが費やされています。Journal of the American Dental Association (JADA)に掲載された研究によると、スポーツによる歯の損傷は全体の13~39%を占め、顎顔面損傷は全体の2~18%を占めています。ボクシング、サッカー、アイスホッケー、フットボール、バスケットボール、ラクロス、フィールドホッケーなど、大人や子どものスポーツへの参加が増え、マウスガードの需要が高まると予想されます。
一方、COVID-19の大流行が市場にマイナスの影響を及ぼしました。これは、米国で知名度の高いスポーツイベントがキャンセルされたことによるものです。人々は、COVID-19が自分たちの好むスポーツイベントに与える影響を懸念しています。ナショナルフットボールリーグは、スーパーボウルをはじめ、デイトナ500やNCAA選手権などの主要スポーツイベントを中止すると発表し、メジャーリーグは開幕日とシーズン開幕を中止し、マーチマッドネスやカレッジフットボールのボウルゲームなど、主要スポーツイベントも中止されています。
スポーツマウスガード市場のハイライト
2021年の収益シェアは、ボイル&バイトマウスガードタイプが39.4%と圧倒的なシェアを獲得しました。
2021年にエチレンビニルアセテート(EVA)タイプが42.7%の収益シェアを獲得しました。臨床医は、アクリル樹脂製の硬いマウスガードの装着を好みます。これは、柔らかいマウスガードは調整が難しく、不用意な歯の動きを防ぐことが困難であるためです。
スポーツ用品小売店では多様な製品が入手可能であり、カスタムフィットマウスガードの使用に対する注目度が高まっています。
2021年の世界市場は、北米がリードしました。高い可処分所得、高い製品入手性、マウスガードの使用を義務付ける歯科医師会の存在などが、同地域の市場成長に寄与しています。