米国の病院救急科(ED)の市場規模、2030年に2,463億米ドル到達予測

米国の病院救急科(ED)の市場規模は、2022年からCAGR5.7%で成長し、2030年には2,463億米ドルに達すると予測されています。心停止などの緊急処置を必要とする疾患の有病率の増加が、市場の成長を促進しています。病院救急科は、24時間体制で診療が受けられるため、緊急医療を必要とする人々に利用されており、ここ数年は、精神科緊急で救急外来を受診するケースが増えています。

全国病院外来診療実態調査によると、2018年には、心理・精神障害に関連する問題によるED受診が約115万件に上っています。さらに、神経系の疾患によるED受診は計240万件に上りました。神経系の緊急事態には、脳卒中、片頭痛、アルツハイマー病などの疾患が含まれます。脳卒中は、年間約79万5千人が発症しており、救急外来受診の大きな要因となっています。このため、今後数年間は緊急外来(ER)の受診者が増加することが予想されます。

EDの高い需要に対応し、認知度を高めるために、病院は新しい技術を導入し、さまざまな事業活動を行っています。例えば、2019年5月、モンテフィオーレメディカルセンターは、救急室に通信システムを導入し、EDスタッフと救急隊員との来院前コミュニケーションを進めています。同様に、2019年7月には、クラリオン病院がAllegheny Health Networkと連携し、脳卒中の症状に悩む患者を治療するためのAdvanced Telestroke ServicesをEDに導入しました。

さらに、急性疾患や外傷の救急治療に、人工知能(AI)や遠隔医療などの新しい治療法を取り入れる動きも出ています。例えば、2020年10月、ノースウェスタン記念病院はCaption Healthと提携し、超音波診断のAI技術であるCaption AIを取得し、EDでの活用を開始しました。このような施策により、正確かつ迅速な治療の選択肢を得るための意識の高まりや、新しい技術の採用が進み、救急医療の需要が高まることが予想されます。

COVID-19のパンデミックの発生により、米国ではEDの受診者数が大幅に減少したため、救急医療機関の減収となりました。受診者数の減少は、感染症を避けるために治療を遅らせる人、手術件数の減少、社会的距離の制限などが主な原因でした。イェール大学とメイヨークリニックの研究者によると、パンデミック発生後の1年間で、ED受診率は41.5%(コロラド州)から63.5%(ニューヨーク州)減少しました。

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