きのこの市場規模、2030年に1,158億米ドル到達予想

きのこの市場規模は、2022年からCAGR9.7%で成長し、2030年には1,158億米ドルに達すると予想されています。動物福祉や環境に対する消費者の関心の高まりから、先進国ではビーガン食の採用が増加しており、きのこ業界の成長に好影響を与える可能性があります。合成物質の副作用に対する意識の高まりから、天然成分ベースの食品や化粧品に対する消費者の嗜好が高まっており、きのこの需要を促進することが予想されます。

きのこは、ビタミン、抗酸化物質、エッセンシャルオイル、タンパク質、その他の生物活性化合物を豊富に含んでおり、医薬品用途での需要が高まっています。きのこメーカーは、環境意識の高い顧客層を取り込み、ブランド力を向上させるため、持続可能な生産プロセスの導入に力を入れています。例えば、フランスのきのこメーカーであるBonduelle Groupは、アグロエコロジーに力を入れており、きのこの生産に天然肥料や再生可能エネルギーを利用しています。また、同社は2020年11月から缶詰のプラスチック包装を廃止し、段ボール箱の使用を開始しました。

メーカーは、生産能力の拡大や地理的なプレゼンスを高めるために、M&Aやパートナーシップ契約戦略を用いています。例えば、Greenyardは2019年4月、小売グループのCarrefour Belgiumと、生鮮野菜・果物の供給に関する契約を締結しました。この契約は、両社の商取引関係を強化し、Greenyardの顧客層を拡大することを目的としています。

きのこ市場のハイライト

製品別に、2021年はボタン型マッシュルームが61.8%で、圧倒的な総量シェアを獲得しました。大規模生産、高いシェルフアピール、低価格、高い栄養価などが、同セグメントの成長要因となっています。

生鮮マッシュルーム部門は、加工部門と比較して数量面で市場をリードしています。家庭や外食産業では、エキゾチックな食品を作るために新鮮なきのこを好む傾向が強く、生鮮部門は2022年から2030年の間にCAGR 8.8%の売上高を記録するものと思われます。

スーパーマーケットとハイパーマーケット部門では、北米と欧州における高い普及率により、2021年は38.3%で収益シェアを占めました。

食品用途セグメントは、2021年に86.8%の最大売上高シェアを占めました。同セグメントは、パッケージ化された健康食品に対する消費者需要の増加により、大幅な成長が見込まれています。

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