北米の合法大麻の市場規模、2022年から2028年にかけてCAGR16.6%で成長予測

北米の合法大麻の市場規模は、2021年に124億米ドルに達し、2022年から2028年にかけてCAGR16.6%で成長すると予測されています。大麻の合法化が進み、摂取することによる健康上のメリットへの認識が高まっています。また、地域患者の間で疼痛管理としての治療薬に対するニーズが高まっていることや、慢性的な痛みなどに苦しむ患者が増加していることも、今後の市場成長を促進する要因となると予想されます。北米地域では、医療目的だけでなく非医療目的でも大麻を利用する人が増えており、市場の成長につながっています。

さらに、消費者の積極的な態度や、需要に対応するために北米のローカル市場に参入する企業が増加していることも、市場成長を支える要因の一つとなっています。加えて、同地域のダイナミックなスタートアップシーンも市場の成長を後押ししています。例えば、TechCrunchに掲載された記事によると、米国に拠点を置くJane Technologies, Inc.は、2021年に約1億米ドルのシリーズC資金を調達しました。その他にも、大麻を使用した製品の受容と需要の高まりを受けて、多くの新興企業が莫大な資金調達の機会を得ています。例えば、2020年のカナダ大麻調査(CCS)によると、回答者の約27%が過去12カ月間に大麻を利用しており、これは、前周期と比較して約25%の増加となります。さらに、COVID-19パンデミックの状況下で、大麻の使用量が、パンデミック前と同じと回答した人は約56%で、使用量が増えたと回答した人が約22%に上りました。このような調査や事例は、同地域で大麻製品やその派生品の普及が進んでいることを示しています。

また、CBDやCBGなどのカンナビノイド系製品の消費が増えていることも、同地域における大麻の普及を後押ししています。さらに、CBDに関する肯定的な改革は、地域全体で最終製品の採用を増加させる主な要因の一つとなっています。例えば、2019年のGallup社の調査によると、18歳から29歳の米国市民がCBDとその派生製品を使用する可能性が最も高いと考えられています。さらに、CBDベースの食用品、飲料、食品などの消費者向け製品の採用が増加していることも、市場の成長を促進する要因となっています。

さらに、この地域では、違法薬物市場を抑制するための政府の取り組みが進んでおり、大麻ベースの製品のさらなる合法化と採用が進むと予想されます。例えば、2021年5月、米国の下院では、MORE(Marijuana Opportunity, Reinvestment, and Expungement)法が再提案されました。この法案が可決されれば、連邦政府による大麻の禁止が廃止され、大麻の非犯罪化に有益なものとなります。

世界的なパンデミックが市場成長に大きな影響を与えています。カナダは様々な国に大麻を供給している主要国の一つであり、米国も世界の他の地域に大麻ベースの製品を供給している主要国の一つです。パンデミック時の監禁や輸送の混乱により、製品の供給が滞り、需給ギャップの拡大につながりました。このことは、地域だけでなく世界市場にも影響を及ぼしました。

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