リップケア製品の市場規模、2021年から2028年にかけて、CAGR5.9%で成長予測

リップケア製品の市場規模は、2020年には19億8,000万米ドルとなり、2021年から2028年にかけて、CAGR5.9%で成長すると予測されています。長時間の日焼け、乾燥、老化、唇の黒ずみなどへの懸念から、消費者間で高品質な製品に対する需要が高まっています。さらに、消費者は合成化学物質や有毒化学物質を含まない、より安全な製品を求めているため、オーガニックや天然素材のリップクリームに注目が集まっています。また、パーソナルグルーミングや健康志向の高まりにより、これらの製品を利用する男性消費者が増えています。COVID-19パンデミックは、大手小売店でのリップケア・美容製品の販売にも影響を与えています。

量販店、実店舗、その他の小売店が、売上高の減少を報告しています。例えば、The Boots Company PLCは、2020年3月から4月にかけて、美容製品の売上が3分の2に減少したと報告しています。しかし、DIYやセルフケアの美容製品は、市場の新たなトレンドであり、市場全体の回復が期待されます。米国では、ヴィーガン製品への移行に伴い、消費者がオーガニック製品を選ぶようになっており、環境志向の製品への需要が急速に高まっています。また、米国では、プラスチックの削減や廃棄物処理に関する関心が高まっているため、メーカーは持続可能な原料を使用したリップケア製品の開発に注力しています。例えば、2021年6月、Ethique, Inc.は米国で、プラスチックを使用せず、100%ホームコンポスト可能なチューブを採用した、植物由来のリップバームの新シリーズを発売しました。

米国PIRGが2018年2月に発表した記事によると、女性の約81%、男性の約39%がバームなどのリップケア製品を使用しています。さらに、米国人女性の塗布頻度が高く、1日あたり2.35回使用し、最大で14回を超えるとの結果が出ています。この指標は、今後の米国市場の見通しを明るくするものです。

女性の間で、リップケアやセルフケアへの関心が高まっており、メーカーによるユニークなフレーバーが提供されています。また、費用対効果の高いティントタイプやオーガニックタイプのリップバームが入手しやすくなった事で、製品の採用が加速しています。市場関係者は、肌に優しく高級感のあるリップケア製品を発売するために、製品の研究開発に力を入れています。ラウレス硫酸ナトリウムやアルミニウムなどの化学物質を使用しない、ナチュラル&オーガニックのリップケア製品が発売され、大きな成長を見せています。例えば、2020年にAnastasia Beverly Hills社は、ココナッツ、ストロベリー、マンゴーなどの、ビーガンおよびクルエルティフリーのリップバームを発売しました。このような製品の提供は、市場の成長にプラスの影響を与えることが考えられます。

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