パブリッククラウド市場、2022年はBFSI用途が20%以上を占める

パブリッククラウド市場は、中小企業におけるIaaSやPaaSの導入が進んでいることから、2032年中に大きな成長を遂げると予想されています。IaaSやPaaSの導入には、時間やリソースの節約、高額投資の回避、第三者による専門知識の提供など、いくつかの利点があります。

さらに、IaaSは、遠隔地からコンピュータ化されたインフラを簡単に借りることができ、多額の投資をすることなく企業の技術的ニーズをサポートすることができるため、需要が高まっています。さらに、スケーラビリティ、ディザスタリカバリの簡素化、コスト削減、最新情報の維持、リソースの最適化などの利点が、今後数年間でパブリッククラウド業界の需要を増加させると思われます。

パブリッククラウドは、障害のリスクを持たないことから、99%の稼働率を超え高い支持を集めています。クラウドシステムは複数のサーバーを接続しているため、障害が発生しても他のサーバーがワークロードを引き継ぎ、ビジネスクリティカルなアプリケーションのスムーズで安定したパフォーマンスを保証します。

パブリッククラウド市場は、導入モデル、組織規模、アプリケーション、地域別に分類されています。

展開モデル別に、PaaSセグメントは2023年から2032年の間に15%のCAGRを記録すると予想されます。PaaSの導入が進むことで、ユーザーは運用を構築・維持することなく、アプリケーションの開発、実行、管理ができるようになります。また、プロビジョニングやリソース管理が容易であること、さまざまなプラットフォームを迅速に展開できること、コストを削減できること、難しい設定や構成の手順が少ないこと、必要な知識が少ないことなどの利点が、今後の採用に拍車をかけています。

組織規模別に、大企業セグメントが2032年まで大きく成長すると予想されています。大企業は、大容量のストレージを必要とする機密性の高いデータが少ないため、パブリッククラウドアプリケーションモデルへの移行が進んでおり、このセグメントの今後の成長に寄与すると考えられます。企業は、機密性の低いデータには、コスト効率が良く、ビジネスモデルに革新的な手段を組み込むのに役立つパブリッククラウドを好んで使用しています。

アプリケーション別に、2022年の市場シェアはBFSI業界が20%以上を占めています。BFSI業界は、事業運営を強化し、顧客との関係を深めることができるため、パブリッククラウドを選択します。また、パブリッククラウドは、従来のデータ管理システムよりも、銀行業務の効率化、顧客データ管理の向上、不正検知機能によるセキュリティの強化を実現することが出来ます。

地域別に、アジア太平洋市場が2032年までCAGR15%以上を示すと予想されています。クラウドストレージサービスを強化するために協力的な取り組みを行っている大手市場関係者の存在は、今後数年間、この地域の見通しにプラスの影響を与えると思われます。

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