容積式送風機市場:水・廃水処理部門が2032年にかけてCAGR5.5%で成長予測

容積式送風機市場は、アジア太平洋地域における乳製品生産の増加により、2032年まで積極的に拡大することが予想されています。

容積式送風機に関連する高コストと貿易上の制約が、今後数年間の市場成長の妨げになる可能性があります。しかし、世界的な石油・ガス事業の拡大は、業界の成長にプラスの影響を与えると思われ、また、包装分野における送風機のニーズの高まりが、強力な成長要因なると考えられます。

例えば、2017年10月、Howdenは欧州と中国におけるSiemensのターボマシナリー機器部門を買収し、コンプレッサー、ファン、ブロワー、蒸気タービンの包括的かつ広範な要素を構築しました。この合弁会社は、世界的にリーチを拡大するだけでなく、地域的な市場イノベーションを促進するものです。

容積式送風機市場は、製品、エンドユーザー、地域別に分類されています。

エンドユーザー別に、水・廃水処理部門が2023年から2032年にかけてCAGR5.5%以上で成長すると予測されています。容積式送風機業界の成長は、今後も同部門の堅調な成長によって大きく後押しされるでしょう。近年、製造・加工施設による水源の汚染が問題視されています。

一方、包装部門は、2032年にかけて高い利益を達成することが予想されます。容積式送風機の主要市場である包装事業は、一貫して適切な成長率を記録しており、当面の間、この傾向が続くものと思われます。

地域別に、アジア太平洋市場が、今後も堅調に推移するものと思われます。アジアの廃水の80%から90%は処理されずに排出されており、この地域の水需給の差は2030年までに40%に到ると考えられています。アジア諸国の未開拓な廃水処理の問題が、同地域に新たな成長機会をもたらすと予測できます。

さらに、中国、インド、ベトナム、タイ、インドネシアを中心としたアジアの製造業と包装業は、今後数年間で成長を遂げることが期待できます。多くの多国籍企業が、安価な労働力と土地へのアクセスを理由に、アジアに製造拠点を拡大しています。これらの要因が相まって、2032年までの間、容積式送風機市場にプラスの成長見通しを生み出すと思われます。

容積式送風機市場の競争環境は、非常に確立されています。市場で活動する主要なプレーヤーには、Eurus Blowers、Busch SE、日立製作所、Gardner Denver、Aerzen、Howden Group、Tuthill Corporation、Kaeser Kompressoren、Airtech Blower Industries、AMCL Machinery Limited、KPT Blowersなどが挙げられます。

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