ガラス包装:ソーダライムガラス製品、2032年に580億米ドル到達予測

ガラス包装市場は、発展途上国におけるビール消費量の急増により、2032年までに大幅な成長が予想されており、ガラス瓶の需要をさらに高めています。

ガラス包装の世界市場で活動する主要企業は、業界における足場を拡大するために、買収、合併、製品開発などの戦略的イニシアチブを取り入れています。例えば、2022年5月、Ardagh Groupはガラス包装の生産者Consolを10億米ドルで買収しました。この買収により、Ardaghはアフリカでのガラス製造に投資することができました。

ガラス包装市場は、製品、用途、地域別に分類されています。

製品別に、ソーダライムガラスが2032年に580億米ドルの市場規模に達すると予測されています。このガラスは、一般的に飲料、食品、医薬品などの包装に使用されており、通常、12%~18%のソーダ、60%~75%のシリカ、5%~12%の石灰を含んでいます。

また、同製品は耐加水分解性があり、ガラスの再形成と再溶解を繰り返し行うことができるため、リサイクルに最適で経済的です。このことから、その適応範囲は広がり、市場の拡大に拍車をかけることが予想されます。

用途別に、医薬品用セグメントは、2023年から2032年にかけてCAGR5%で成長することが予測されています。ガラス包装は医薬品として、チューブやボトルに広くに使用されています。パンデミック以降、多くの国が医薬品産業の強化に注力しています。一方、ゼロエミッション製品への注目が高まっていることから、ガラス製容器包装の使用量を減らしている国もあり、同セグメントへのさらなる課題となっています。

また、ホウケイ酸ガラスは、製薬産業における採用が進んでおり、その需要は、インドや中国での製薬業界の成長により、アジア太平洋全体で高まっています。したがって、医薬品分野は今後も、緩やかな成長を遂げる可能性があります。

地域別に、北米市場は、米国のガラス包装事業が2023年から2032年にかけて大幅に拡大すると予測されることから、有益な成長を示すことが予測できます。

米国では、蒸留酒、ビール、ワイン包装の多くをガラス容器が占めています。ガラスはノンアルコール飲料には、ごく一部にしか使われていませんでしたが、最近では、牛乳やCSDに使われ、レディートゥドリンク飲料にも使われるようになってきています。これらの用途が、米国におけるガラス包装産業の成長を加速させています。

ガラス包装業界の主要企業には、Amcor Ltd., Piramal Glass Limited, Heinz-Glass GmbH, Saint-Gobain S.A., Vitro Packaging LLCなどが挙げられます。

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