にきび治療薬：過酸化ベンゾイル市場、2022年に12億米ドル達成

にきび治療薬市場は、にきび治療に対する消費者の意識の高まりにより、顕著な成長を見せ、2032年には高い評価額を記録することが予測されます。にきびを効率的に治療するための認識が高まっていることから、にきび治療を受けている消費者の数が大幅に急増しています。

にきび治療には、複数の抗生物質を長期にわたって使用する必要があります。したがって、それらの潜在的な副作用、抗生物質耐性、および代替オプションに関する認知は、患者にとって非常に重要になります。2019年に実施した調査によると、回答者の約86%がニキビ薬の成分や潜在的な副作用について認識していました。また、顔の外観を向上させることへの意識の高まりは、2032年までの間、同市場の成長を加速させています。

にきび治療薬市場は、製剤、成分、タイプ、にきび種類、流通チャネル、地域別に分類されます。

製剤別に、外用剤セグメントが2023年から2032年の間、有利に成長すると予想されます。同セグメントの成長は、細菌の増殖を制御し、炎症や毛穴の詰まりを軽減し、局所的な、軽度から重度のにきびの治療に有効であるという、実証された薬の利点に起因しています。

成分別に、過酸化ベンゾイル市場は、2022年に12億米ドルに達成しました。過酸化ベンゾイルは、FDAに承認されたにきび薬で、重度のにきびを治療するために市販でも入手することが出来ます。過酸化ベンゾイルは、他の治療法と組み合わせると、角質溶解効果と皮脂抑制効果により尋常性座瘡を効果的に治療できるため、今後も市場を拡大するものと思われます。

タイプ別に、市販のセグメントは、2032年までに高い評価額を記録すると思われます。市販のニキビ治療薬には、過酸化ベンゾイルやサリチル酸などの有効成分が含まれており、油分の分泌、炎症、赤みを大幅に抑制します。これにより、既存のシミやニキビを縮小させ、新たなシミの形成を防ぐことができます。

にきび種類別に、非炎症性疾患が着実に増加していることが予測されます。非炎症性ニキビは、コメド（黒ずみや白斑）として認識されており、通常、赤みや炎症を伴わず、炎症性にきびよりも治療が簡単です。サリチル酸のようないくつかの薬剤が、治療に有効であることから、市場ダイナミクスを大きく変えると思われます。

流通チャネル別に、小売店セグメントは、2032年には85億米ドルを超えると予測されています。小売店は、適切な拡大率、アクセスの増加、およびにきびケア製品の深い浸透を持っています。2020年現在、米国には104万5000の小売店舗が存在すると報告されています。主要経済圏における実店舗モデルの優位性は、にきび治療薬市場に有利な見通しを生み出すと思われます。

地域別に、アジア太平洋市場が、2022年に19億米ドルを記録し、2032年までCAGR6.5％で成長すると予想されています。地域全体で適切な治療オプションの利用可能性が高まり、消費者の購買行動が急速に変化していることが、製品の売上を促進する可能性があります。また、未開拓地の経済状況の改善は、同地域のにきび治療薬業界の成長を後押ししています。